kazu1961

(ハル)のkazu1961のレビュー・感想・評価

(ハル)(1996年製作の映画)
4.2
▪️Title : 「(ハル)」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1996
▪️JP Release Date :1996/03/09
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : 第20回日本アカデミー賞
新人俳優賞(内野聖陽)
▪️Appreciation Record :2020-306 再鑑賞
🕰Running Time:118分
▪️My Review
森田ワールド全開!!とても素敵なラブストーリーです。
1995年の作品ですもんね。まだメールという言葉も一般的ではなかった時代です。森田芳光監督が、お互い顔も知らないまま恋に落ちていく男女の姿を、画面いっぱいのメール文字を中心にしながら描いていくという、実験的映像と時代を先取りした卓越したセンスで描いたラブストーリーです。画面がメール文字で伝えていくことによってこの恋愛が確実に静かに進んでいくことが手にとるように伝わってきます。素晴らしいセンスですね。
ちなみにアメリカ映画『ユー・ガット・メール』よりも3年早く公開されています(これは凄い!!)。
主人公ふたりが様々な出来事を乗り越えて、ようやく出会うラストシーン。そこでの画面いっぱいのメール文字が印象的です。
いやあ、やっぱりこの時期に映画のかなりの部分をパソコン通信のディスプレイ上に打ち出されるメールによる文字=字幕が占めるというのは野心的な実験ですよね。
本作、森田芳光が競馬情報を取得するためにパソコンを買ってパソコン通信の存在を知り、そこから発想を得て脚本を書いたんですね。当時は、パソコン通信の会話を忠実に字幕で表現する実験的な手法は賛否両論でしたが、森田芳光の演出と脚本、深津絵里と内野聖陽の演技は多方面で高い評価を得たんですね。今なら全く違和感の無い映像ですよね。
物語は。。。
速見昇は“ハル”というハンドル名でパソコン通信の映画フォーラムにアクセスします。仕事も恋もうまくいかず鬱屈していた(ハル)に、励ましのメールを送ってきたのは(ほし)という人物でした。互いの実像をわからないまま二人は次第に本音を伝え合うようになります。やがて、(ほし)の住む盛岡に出張することになった(ハル)はそこで会おうと提案しますが。。。
この頃の深津絵里、ほんとに美しいですね!!
▪️Overview
パソコン通信によって見知らぬ男女が出会い、恋が生まれるまでを描いたラブストーリー。(ハル)というネームでパソコン通信の映画フォーラムにアクセスを始めた速見昇は仕事も恋もうまくいかず鬱屈していた。そんな彼に(ほし)というネームで励ましのメールが届く。その日から、2人はメールを交換し始め、本音を伝え始めるようになる。そして(ハル)は会うことを提案するが……。スクリーンに映しだされたメール文字だけでなく、2人の距離感をみずみずしく描いた森田演出が際立つ。(引用:映画.com)

出演は、深津絵里、内野聖陽、戸田菜穂、宮沢和史。
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