うどん

ドント・ウォーリー・ダーリンのうどんのレビュー・感想・評価

3.6
ポスターと予告から気になっていた本作、鑑賞。

題材は良いけど、もうひと超えほしい…!

予告からも感じたように、主人公の住む世界は風変わりなユートピア。いつの時代設定なんだ?と思っていたら、後々しっくりきました。女性陣の服装といい、男性陣の車や家の内装といい、カラフルな世界観がまぶしい。しっかり男は仕事、女は家庭、という世界のつくりに???となっていたら、これも後々しっくりきました。

とにかく、主人公が感じる違和感も、怪しげな世界観も、そして作品のつくりも、とっても不思議!!作品の前半でたまに挿入される白黒映像、人の声という音楽で不穏感をかき立てるようなつくり、一気に引き込まれた。好みです。

ただ、その後はもう少し描き方があったのでは?と思ってしまった。違和感に対する答え、作品のオチには、そーいうことか!と鳥肌が立ったけど、その題材を上手く活かしきれていないようにも感じる。
フローレンス・ピュー演じる主人公が中盤に癇癪を起こしちゃうのは、物語上の意図だとは思うが、よくある"ヒステリックに騒ぐうるさい女"感があって、何だかもったいないなあと。別の描き方もあったんじゃないかな。あと、怪しい社長を演じたクリス・パイン、その妻を演じるジェンマ・チャンの見せ場がもっとほしかったところ。

今作のテーマ、作品全体の雰囲気やつくり、作品の終わる瞬間は好みなんだけど、若干、消化不良気味。
ジワジワと迫り、ときにワアッと盛り上がる不穏感、終盤に感じる恐怖には、見応えありました。
うどん

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