ずっと気になってた今作、ついに…！
じわじわと沁みてくる作品
約2時間弱の中で、幼少期、学生時代、現在という3つの時間を丁寧に描いていて驚いた。セリフが多いわけじゃないけど、お互いを見る眼差しやその変化が本当に印象的。心に残るセリフが多いのに、映像表現としてもよくできていて、終始目が離せなかった。
ヘソンとノラを対照的に描きつつ、幼少期と現在で重なる描写が多くて、何度もハッとさせられた。とにかく刺さったのは、学生時代のビデオ通話のくだり、現在のバーでのくだり。初めは楽しい通話が次第にすれ違い、ノラの選んだチョイス。バーでヘソンの語る言葉、ノラの語る言葉のチョイス。すっっごく良い。どちらの時間でも、ノラの一貫した信念というか、未来を見据えたあり方に心打たれる。
多くの感想にある通り、ノラの旦那さんがなかなかに良い役割を果たしていた！人間味あふれていて、最後まで良かった…。ラストにて涙腺が最大に緩んだ。
言語の壁、育った環境・文化の違いによる「らしさ」の壁、地理的な壁。あらゆる壁がある中で、「イニョン」という言葉で人との関係を語る考え方が、新鮮で面白かった。
今作は12年ごとの再会だけど、私も約6年ごとに再会する人がいて、共感するところもあったので、ちょっと思いを馳せたくなる。
良作でした。
