うどん

狩人の夜のうどんのレビュー・感想・評価

狩人の夜(1955年製作の映画)
3.9
以前からずっと見たかった作品!

「死」の不気味な美しさが印象的でした。

ストーリーは至ってシンプル。ある理由で、連続殺人鬼に狙われる2人の子供たちの話。殺人鬼を演じるロバート・ミッチャムの役どころが、マインドコントロール的なところがあって怖かった。イケメンな見た目、信仰を語る姿を信じ込んだ住民たちも怖かった。

そんな中で唯一、ミッチャムを怪しむ男の子の健気さがかわいかった…!妹と逃げまわって、ようやく辿り着いた場所の女の人に心許して懐く様子がかわいい…。同じ宗教を語る身ではあるが、ミッチャムとは真逆の精神力を持つ女性がカッコ良かった。妹ちゃんも言わずもがなの可愛さで、お兄ちゃんとの約束を守ろうとする姿に応援したくなっちゃう。

今作で何より印象に残ったのが「死」の描き方。水面下でゆらめく死体といった直接的な「死」、子供をどこまでも追い続ける殺人鬼の描写などの間接的な「死」、の描き方が不気味さと美しさを同時に感じさせる画のつくりだった。妹ちゃんがボート上で歌ったメロディーと歌詞がずっと頭から離れない。

ミッチャムの演技力、LOVE & HATE が評価されているのも納得の作品でした。
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