ましゅー

ビリーバーズのましゅーのレビュー・感想・評価

ビリーバーズ(2022年製作の映画)
3.8
なんと!
三連休でもないのにこの週末(金〜日)は合計4本も劇場鑑賞してしまった…。
(一本は往年のカルト作品のリバイバル上映ですが)

ちょっと張り切りすぎてしまったんで今週の仕事に支障を来さないといいですが…😅
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というわけで、時はまた遡り7月鑑賞歴に。
自宅近くのシネコンでも演ってはいたんですが、早々に一日早朝一回上映のみに激減してたんで、7/17(日)に新宿まで遠征して観た本作。
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最初は特に観ようとは思ってなかったんですが、調べてみると #山本直樹 のマンガ原作だと。
山本直樹といえば、私がまだ血気盛んな頃たまに読んでたマンガ家さん。
単行本は買ったことないですが、確かビッグコミックスピリッツを毎週買っていた頃に、何作か連載してたのを少々読んでいたくらい。

それ以前とか同時期にも、別名義でそこそこのエロ漫画も描いてたはずですが、わりと捻った内容の不条理青春もの・コメディ系が多かったような気がします。
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で、本作の原作は読んでなかったし存在も知らなかったんですが、アウトラインも調べるとはなしに調べてみると(調べてるんやん🤣)

爽やかそうなポスタービジュアルとは裏腹な、『カルト宗教団体とそこに渦巻く人間の欲望や社会問題を炙り出す…』云々といった内容とか…。
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こ、これは……観るしかない😂
と急激に観たい欲が高まり、居ても立っても居られなくなって(このパターン何回目🤣)真夏のクソ暑い時期に、遠征までして観てしまったというわけなのです😅
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(以下 公式サイトより抜粋)

孤島で鬩ぎ合う、純粋な信仰心と抑えきれない欲望。
淫らな夢と極限の現実、その向こう側に見えたものとは……
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とある孤島で生活をする二人の男と一人の女。
ニコニコ人生センターという宗教的な団体に所属している3人は、オペレーター、副議長、議長と互いに呼び合い、無人島での共同生活を送っていた。
瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令“孤島のプログラム”を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を保つ日々。
これらは俗世の汚れを浄化し“安住の地”へ出発するための修行なのだ。たが、そんな日々のほんの僅かなほころびから、3人は徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆき……。

(以上 引用終わり)
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こ、これは……。
何と言ったらいいのか…。
確かに主要人物の3人はカルト教団のような行い・振る舞いをしながらも、一つ一つの行動はそれらを茶化してるようでもあり、すごく皮肉ってるようでもあり、決してマジメに描いてるわけではないんでしょうが…いや、マジメなのか?
また中には明らかに犯罪もあり…。
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そしてこれは山本直樹のマンガにもちょくちょく出てきた性欲丸出しの行動とか(彼らの教義ではそれは不浄なもののように描かれてますが😓)、それを無理やり抑えつけたり、逆にその教義を悪用して自らの快楽を求めたり(それは議長しかやってませんが…)
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上記のように『昨晩見た夢の報告』を3人でし合う場面や、抑えきれない性欲・情欲が迸る場面とかもあって、現実と夢想・妄想も入り乱れるところもチラホラ。
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ホント、感情の持って行き場とか本作への向き合いとか、マジメに考えるというよりは、見たままをあるがままに受け止めて、それが合うか・合わないか、理屈ではなく本能で感じとる、そういうタイプの映画なのではないかと…😅
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で、
私は好きか嫌いかで言ったら『嫌いではない、むしろ好きな方』、
積極的に観たいかと言われたら『それなりに見応えはあるので複数回観ても良いが、他を差し置いてまでは観なくてもよいかな?』、
という、なんとも不思議な感触の作品ではありました😅
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演技面では
「ヤクザと家族 The Family」とか「PLAN75」とかで、若いながらも圧倒的な演技力で魅せてくれた主役の #磯村勇斗 は、本作でも変化球的ながらも素晴らしい演技を見せてくれますし、

議長役の #宇野祥平 ですか。私は知らない俳優さんでしたが、なかなかの怪演は目を見張るものがありましたし、

あ、唯一積極的に何回か見たいという場面は、私は知らない女優さんでしたが、ヒロイン役の #北村優衣 の体当たりのオールヌー…(下衆!下衆下衆🤣)
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ホント、観て損したとか、観なければ良かったとか、全然思わないんですけど、なんか心にしこりの残るような、何とも奇妙な味わいの作品でありましたね😂
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監督は…なるほど、「女子高生に殺されたい」で確かな爪痕を私に残した #城定秀夫 ですか…。
この何とも言えない作風…私的には今後も注目の監督さんですね😅はい。
ましゅー

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