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NOPE/ノープのuneoのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ジョーダン・ピール作品の中では最もコメディ要素少なめだけど、映画的な快楽は一番かもしれない。
不穏なアバンタイトルから始まるスリリングで風刺強めなサスペンスな前半は今までのピールらしさが出ていて好きだし、仰々しい劇伴といい、さながら王道なスペクタクル映画風な後半も好き。
オプラ級とかTMZとか、米国の作家で『米国の映画』を撮ってるから当然出てくるものがわからないと、置いてけぼりを喰らって「つまらない」と拒否反応を示すのは自明なので、そういうひとたちは観ない方がいい。ハリウッド作品を数々観てきたひとたちほど楽しめる作品だと思う。
『アレ』の造形やIMAXを活かした壮大な映像美とか観るべきモノがたくさんあるので、考察しがいがあるのもいい。搾取と差別の構造、歴史、背景の多重なレイヤーを意識して観ればさらに面白味が増す。
シャマランみよりも、自分はスピルバーグみを感じた。ピールの方がよりスマートで、狩るんじゃなく撮る、なのは現代的でもあるし面白い発想。
もう一回劇場で観てもいいかも。
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