みりお

MEN 同じ顔の男たちのみりおのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.3
うわ〜これは好き嫌い分かれるな。
グロい、怖い、気味わるい、意味わかんない…でも面白い✨!!←本気で褒めてるw

前半の、徐々に得体の知れないものが迫ってくる、あのゾワゾワした恐怖感はかなり好き。
このままどうなってしまうの?という恐怖の煽り方もうまい。
ただ後半は正直意味わからない!
もうあの無限ループはシュールすぎて、3回目くらいから恐怖も消えてクスッと笑ってしまった💦

でもラストシーンの旦那の言葉で、タイトルの意味も回収して、全てが腹落ち👀
男性が女性に対して取るマウントも、「ミセス…?」と呼びかけてしまうアンコンシャス・バイアスも、それは受けた側しか気付かないかもしれない。
でもそのテーマを男性監督が撮ってくれているというのも、本作の見どころではないかしら✨
「"物語とは、語り手と受け手が五分五分の関係で成り立っている"に重きを置いているんだ」と監督が語ったらしいけど、その言葉通り最後の最後まで観客に考察を委ねる、いっそのこと潔い感じも嫌いじゃないかな。

そして一番の見どころは、細部までカラグレにこだわった映像とVFX効果、そしてそれにマッチして作品を究極まで盛り上げる音楽!
後半のキモグロさがあるので強くオススメはできないけど、前半の森の中の鮮やかすぎる緑色は一度は目にしてほしいほどの美しさでした✨

あ、ただ邦題ミスは大きい😂💦
テーマは決してそこじゃないし、そこに着目させることで、メインテーマが読み取りにくくなってるかも👀💦
同じ顔にすることで、様々なところに潜む男性性からの暴力を描きたかったんだろうけど、監督がせっかく気付くか気付かないか微妙なラインで作ってくれた設定を、観る前から強調するのはやめてほしい😭


【ストーリー】

夫・ジェームズ(パーパ・エッシードゥ)の死を目の当たりにしたハーパー(ジェシー・バックリー)。
心に負った傷を癒やそうとイギリスの田舎町を訪れた彼女は、豪華なカントリーハウスの管理人を務めるジェフリー(ロリー・キニア)の出迎えを受け期待に胸を含まらせるが、とある廃トンネルからつけてくる謎の影に出会ったのを皮切りに、怪現象や、夫の死のフラッシュバックによって追い詰められていく。


【キャスト・スタッフ】

*監督:アレックス・ガーランド

イングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
大学卒業後、ダニー・ボイル監督『28日後...』(2002)の脚本を手がけて注目され、2015年に『エクス・マキナ』で映画監督デビュー🌟
デビュー作ながらアカデミー脚本賞にノミネートされました✨
その他の監督作は『アナイアレイション-全滅領域-』など。


*ハーパー:ジェシー・バックリー

アイルランド出身🇮🇪
19歳の頃にオーディション番組に出演したのをきっかけに芸能界に入り、舞台に立ちながら王立演劇学校を卒業しました。
2016年にTVシリーズ『戦争と平和』に出演し、2017年『Beast』で映画初出演にして主演を射止め、英国インディペンデント映画賞最優秀新人賞を受賞しました🏆
2021年『ロスト・ドーター』で第94回アカデミー賞でも助演女優賞にノミネートされ、キャリアも絶好調の女優さんです☺️
主な出演作は『ジュディ 虹の彼方に』『もう終わりにしよう。』など。


*ジェフリー:ロリー・キニア

イングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
両親ともに俳優で、特に父のロイ・キニアは映画出演数十本という名優のようですが、1988年に映画撮影中の落馬事故で亡くなっています🥺
2008年のインタビューでロリーは、「父のことをもっとよく知りたくて俳優になった」と語っているそうです✨
キャリアは2002念願の舞台『かもめ』からスタートしており、序盤は舞台中心でしたが、2007年頃から映像作品にも出演し始めています✨
主な出演作はダニエル・クレイグの『007』シリーズ、『嘆きの王冠』『イミテーション・ゲーム』など。
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