きねぼっち

野獣の血のきねぼっちのネタバレレビュー・内容・結末

野獣の血(2022年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

終盤になるまでストーリーが全然わからない!
街の利権を争うギャングの親玉が三人ほどいるんですが、あまり見分けがつかないんですよね~。
展開は矢継ぎ早に進んでいるはずなんだが、ほとんど説明はないので、何が起こってる理解不能。

内容がわかりづらい、ストーリーが破たんしている、実は狭い界隈の話、最後に大量の説明セリフがある、というのはノワールあるあるですが、この映画はかなりノワール度が高いと言えましょう。

が、不要なキャラが整理され、話が収束してわかりやすくなる終盤は、割と面白くなったような気がします。

この映画では「父親」が重要ファクターです。
作中のギャングたちは、大半が養護施設出身の幼馴染で「父親」がいません。
彼らは白髪頭のボスを父として仕える疑似家族的な世界で生きています。
また、主人公が惚れているシンママの息子も父がいない。
この映画の世界観では、師事すべき父親がいない子供はマトモな大人になれないのです。

しかし主人公はシンママの息子に「お父さん」と呼ばれ、「父親」つまり、ひとかどの大人になれた。
よって命の重みも理解し、息子の復讐にも乗り出した。
一方、主人公の親友はその反対。
彼は「父親」の権威を否定し、友人のみを信じる。彼は子供のままでいるのをよしとしたわけです。だから人の命を軽んじて、ゲームのように手玉に取る。
そういうポリシーの違いが、彼らが不倶戴天の敵になっている理由と勝手に断定。

まあ、ホントは違うかもしれないですが、もう一回見る気にはなれない。
残念!
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