きねぼっち

ボーはおそれているのきねぼっちのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

もう全ツッコミだな!
全部は無理なので、一個だけツッコンでおくと、題名は「ボー」なのに字幕は「ボウ」! もしかしてネタ!?
どっちに与するのもイヤなので、ここでは「ボオ」と表記します。

全体的にひたすらボケたおすシュールコメディだけど、終盤で急に話をまとめてきて後味悪い胸糞ホラー的な結末になったので、ジャンルは超えられなかったかなと勝手に断定。

にしても、ホアキンつながりで言うと本作は「ジョーカー」と展開が逆になっており、「ジョーカー」はラストでホアキンがカウンセリングされていて、そこでこれまでのストーリーはクレイジーピエロのホラ話(ジョ~ク)でした! と種明かしされていたが、本作では冒頭でホアキンがカウンセリングを受ける。

つまり、ここからはクレイジーニートのヨタ話が始まります! と宣言されている。
その理由は「罪悪感」という説明までカウンセラーが観客にしてくれている親切設計。

さらに、ぱっと見クレイジー感をもろだしにしている割に、ラストを夢オチにしてみたりとか、伏線を放り投げたりとか、前衛的な謎シーンを挿入したりだとかして、話をグチャグチャにしなかったあたり、なんだかんだでマジメから逃れられない監督の悲しさを感じさせる。

途中まで、つげ義春みたいな不条理な悪夢的展開だったのが、終盤のお葬式から急にセコセコとフロシキをたたみ始めてスケールダウン、ジャンルのテンプレ的な胸糞オチに落着したのはちょっと残念!

さすが新進気鋭の監督だけあって、絵ヅラはきちんと仕上がっているし、ホアキンの演技も目を見張るものがあり、映像的には素晴らしいので、本作はMADの素材としてはすごいポテンシャルがあると思う。
ストーリーなんかないも同然だしな! 映像のイメージ的にはオルタナティブロックなどかな?

そういえば、ボオが初セッ〇スする相手の挙動がほとんどソープ嬢でちょっと失笑。
彼女ができずに焦って風俗で童貞捨てるモテない男のリアリティありすぎ! ってそれワイやん!!
監督は自分と同じ悲しみを背負っていると勝手に同情したものの、いくらなんでもランタイム長すぎるので点数は普通に低!!!
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