てつこてつ

野獣の血のてつこてつのレビュー・感想・評価

野獣の血(2022年製作の映画)
3.2
贔屓の俳優チョン・ウが主演なので鑑賞。

「レッド・ファミリー」「善悪の刃」「セシボン」のような善人役のイメージが強いので、韓国ノワール主演は新鮮。

1990年代初頭の釜山の郊外の小さな港街で繰り広げられるヤクザ組織の抗争・・って、すっごく韓国映画では有る有る設定なんだけど、ストーリーに重厚感があるなあと思いきや原作物なんね。

ただ、色んなボスやヤクザもんの名前が飛び交い、結構、人間関係を整理するのが難しく、終盤に出てくる肝となる人物も「あんた誰?」になりかねない。

養護施設で幼い頃からの親友が敵対する組織にいる主人公との複雑な関係性、同棲する女性の息子と主人公の絆など、少しベタだけど共感できる要素も多い。

チョン・ウは安定した演技でやっぱり上手いなあとは思うが、スーツをビシッと決めた姿は、やはり、ヤクザというより弁護士に見えてしまう。角度にもよるけど、大泉洋を少し二枚目にした感もあるなあ。

敵対組織に所属する親友を演じたジ・スンヒョンも応援している役者さんだけど、自分的にはまあまあ好きだった主演作「パズル 戦慄のゲーム」の評判が悪かったのと、顔立ちは整ってはいるが悪役ヅラなので、最近では、こういう役どころが多くて少々残念。

上映時間が120分ってのも流石に長過ぎかな。
てつこてつ

てつこてつ