great兄やん

グッバイ・クルエル・ワールドのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

2.6
【一言で言うと】
「夢に眩んだ“共食い”」

[あらすじ]
元暴力団員の安西は萩原、美流、浜田と共にヤクザの資金洗浄現場から金を強奪するため、互いの素性を知らないまま、とあるラブホテルに向かう。その後、彼らのもくろみにヤクザや警察、政治家といったくせ者たちが次々と介入し、金を巡るバトルに発展する...。

う〜ん微妙…というかセンスの無さが目に見えて伝わってくる。

確かに音楽だったり演出だったりと、邦画の一線を画すバイオレンスアクションを作りたかったのだろうという“気持ち”は伝わるが、いかんせん“刺激”というものが全く感じられない。
タランティーノや三池崇史だとかの観る者を恍惚とさせるような演出も光ってないですし、そもそもそういった雰囲気を漂わせておいて微塵もカタルシスを感じないってホントどういうことだよって思いますけどね(^◇^;)...

それにR15にしてはエロスやバイオレンスも薄口で、満足なんぞ程遠いレベルの描写に正直ガッカリですし、何よりもショットガンで銃撃するんだったら顔面破壊レベルのゴア描写で挑めばいいものの、何を忖度してあんなショボい弾痕で済ませようとしたのか...普通至近距離でショットガンブッ放されたら木っ端微塵ですよ(ー ー;)

それにキャラクターに対する魅力も何もないですし、印象に残るシーンさえあれば…と思いたかったのですがそれに関しても全くもって何もなかったのでね...いやマジで、久々に観ていて悪い意味で何も残らない映画を観たかもしれませんね😅...

とにかく派手な殺し合いや尖りまくったバイオレンス描写に期待を寄せたが最後、変に無難に着地させた邦画特有の“小綺麗さ”に終始辟易する一本でした。

西島秀俊含めキャスト陣の高い演技力でまだギリギリ面白さは持ち堪えてましたが、それ以外が本当に壊滅的。特に描写の面に関してはマジでセンスが無いにも程がある。

前評判の低さから少し危惧はしていたものの、やはり邦画とああいったタランティーノ風な作品は水と油の関係なのかもしれませんね😔...