great兄やん

さかなのこのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
5.0
【一言で言うと】
「“好き”に愛されること」

[あらすじ]
毎日魚を見つめ、その絵を描き、食べ続けても飽きないほど魚が大好きな小学生の“ミー坊”。わが子が少々変わっていることを父親が心配する一方で、母親は彼を温かく見守り応援している。高校生になっても相変わらず魚に夢中なミー坊は、町の不良とも仲が良く、いつの間にか周囲の人々の中心にいるのだった...。

長らく遅ればせながらもこちらを鑑賞。個人差はあるかもしれないが、兄やん的には今年の邦画ベストNo.1に君臨するのでは…と思っております...

もう控えめに言って大好き!!!あらゆる優しさと愛おしさが溢れかえっており、あまりにも眩しくて煌めきに満ちた“愛”にただただ泣きそうになった🥹

“好き”に生きて、“好き”を貫き、“好き”を守り通すという“勇気”...それを今日までやり遂げたさかなクンの勇姿には天晴ですし、あのギョギョギョのおじさん(笑)がこんなにも数奇な人生を歩んでいた事が何よりも凄いことですよ😌...

とにかく全てにおいて愛おしさがハンパない!!!😆
ミー坊を取り巻く登場人物のズレた愛おしさもだし、何よりもシュールな笑いを誘う“ボケ”の部分がマジで絶妙。特にタコの“殺生”シーンは不謹慎ながらも噴き出して笑ってしまうほどでしたから🤣🤣🤣

それに世界観もメチャクチャ奇想天外で、伝記モノとしては突拍子もない展開が続くのでかなり意表を突かれたんだけど、個人的にはこの摩訶不思議さに“さかなクンらしさ”を感じれて全く違和感は抱かなかったですね🤔
あの“のらりくらり”とした雰囲気が終始心地良かったですし、実際140分近くあるとは思えないほど今作のペースに最後まで引き込まれてしまいました。

そしてなんと言ってもミー坊演じたのんちゃんの存在感!これが本当に良かったです!!!
最初は少なからずものんちゃんにさかなクンが務まるのかな…という不安もありましたが、それもすぐさま杞憂に終わるほどバッチリハマっていましたし、さかなクンにのんちゃんをキャスティングした人のセンスを褒め称えたいくらいでしたね(*≧∀≦*)

“男か女かはどっちでもいい”...どこかテキトーに聞こえなくもないが、あえてさかなクンの役柄をユニセックスな立ち位置にした沖田監督。
自由になりすぎず、真面目になりすぎず、程よいバランスで仕上げた監督の技量にただただ唸るばかりです(゚o゚;;...

とにかく笑って泣けて優しい気持ちになれる、“好き”に愛されたミー坊(さかなクン)が取り巻く真っ直ぐな“愛”について観ているこちらも心が突き動かされる素晴らしい一本でした!!!

正直この愛おしさは何回でも摂取したいくらい好きすぎる映画でしたし、時間がなかったからとかいうチンケな理由で今まで観ていなかった事に本気で後悔しているほど。

ミー坊がずっと魚を好きでいれる“愚直さ”...自分も好きな映画をずっとずっと好きでいれるような、真っ直ぐな“好き”を貫けるような人間になりたいですね〜😌...