もものけ

ダークウェブのもものけのネタバレレビュー・内容・結末

ダークウェブ(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ライバルYouTuberエリックファイアに差をつけたく意気込むルドヴィコ122は、ネットのディープな世界のネタである"ダークウェブ"に潜り込んで、視聴率を稼ぐ為に誰も知らないような映像を見つけようとするのだが…。






感想。
"ダークウェブ"を見つけた主人公が異世界の怪物か、怪奇現象に襲われる作品を期待して鑑賞すると、今流行りのYouTuber主人公がネットの最深部へ潜って映像を拾って検証するという、ストーリーがあってないようなYou Tubeドキュメントを観ているようで映画とはいえない作品ですが、割としっかりと編集されており説明を介して実在の映像を流すなど、意欲的に製作されており個人的には好きでした。

レベル1から有名な動物実験を映像として検証しており、ソビエト連邦のほとんどマッドサイエンティストのような博士が犬の頭部を他の個体へ移植した写真が、おぞましく登場してホラー映画さながらの雰囲気。
人間の医学の進歩には貢献されたのでしょうが、興味本位のほうが勝っているかの実験内容に吐き気を催すほど。
淡々と主人公YouTuberが解説しておりますが、これがまた映像として上手く編集されています。

一応POV ホラーのようにスタティックショットによるYouTuberの放映を演出しておりますが、ノリノリで投稿するシーンと、オフショットの温度差がシュールで笑えます。
低予算で製作されていますが、編集と演出で思ったよりショボくない作りとなっているのが驚き。
段々とカメラ構図が映画的になってゆきます。

主人公のみの一人芝居劇かと思いきや、エレクトラや殺されるクロアチア人女性など、美形で演技力もある女優がキャスティングされています。
特にエレクトラの表情と声が良く、北欧白人のような美人さで魅力的に演じております。

レベル3まではそれなりに楽しめましたが、脚本のツメの甘さから"ダークウェブ"をそのまま投げっぱなしでぶん投げて、引き籠もり主人公の心の闇をサスペンスにしたオチという、破天荒な展開は低予算ならではでしょうか。
さすがにポカーンとしてしまいます。

映像の編集と、美形女優を起用したヤル気に、それなりには楽しめたので、3点を付けさせていただきました。
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