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線は、僕を描くのDcatcHerKのレビュー・感想・評価

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
4.0
 昨日「耳をすませば(2020年製作の映画)」を妻と鑑賞し、立て続けに今日は一人で今作を鑑賞。
 「アキラとあきら」で注目した横浜流星クン、「おかえりモネ」でお気に入りになった清原果耶さんのお二人が出ていたのが、鑑賞理由。

 水墨画の醍醐味も味わいながら、喪失からの再生、自然との共存、生きとし生けるものに対する慈しみについていろいろ考えさせられた。
 三浦友和サン演じる巨匠・篠田湖山に声をかけられ【水墨画】を学び始める横浜流星クン演じる霜介。
 これまで生きてきて、何かに出会うとき、それは偶然のようでもあり、自分が求めていたもののようでもあると感じている。
 そして、それは、自分が求めていない人には、偶然何かに出会ったとしても素通りされてしまうことでもある。
 横浜流星クン演じる霜介も、そういう偶然を得た。
 そして、水墨画だけでなく、どんな世界に生きようと、「森羅万象が師である」と言えると思う。そんなことを改めて認識させてもらった。

 三浦友和さんの湖山、演技はもちろん、筆さばきが素晴しかった。
 三浦友和さんの湖山、師匠として素敵だなぁと感心しながら観入っていた。
 湖峰を演じた江口洋介さんも、そう。江口洋介さんは、横浜流星クンが主演を演じた「アキラとあきら」でも、嫌~な役を演じていて、映画、ドラマでいろんな役を違和感なく演じていて凄い。
 TBSドラマ「ドラゴン桜」での演技が秀逸だった細田佳央太クンは、さすがに達者な役者さん。これから、きっといろんな映画やドラマで顔を出してくれと思うけど、本当に楽しみな役者さんだと思っている。
 富田靖子さんの「あの風格は、いつから?」と思う程、最初に映し出された時は、誰か全然わからなかった。人間、年齢を重ねて、若かりし頃のイメージからいい意味で風格、味わいのある役者さんになるのだと感慨深かった。
 そして、主役の2人。
 青山霜介を演じた横浜流星クンは、ちょっと憂いがある感じの表情がよくて、その表情から笑ったりするとき、こちらが魅せられる感じの役者さん。「青山霜介役にぴったりだった」と勝手に思っている。
 水墨画の巨匠篠田湖山の孫篠田千瑛を演じた清原果耶サンは、「他者を寄せ付けない凛とした感じ」が、ぴったりだった。
 二人とも、役としては純粋無垢な感じで、昨日見た「耳をすませば(2020年製作の映画)」同様、自分にとって一服の清涼剤になった。
 「若いときに何か純粋に、ひたむきに打ち込むことができていたらなぁ」と、今さらながら、軽く生きてしまった自分に後悔。遅いか・・・。(^^; 
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