タスマニア

ザリガニの鳴くところのタスマニアのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.5
2022年109本目。

面白かった。
ただ、予告編の段階で「とてつもない本格ミステリーが見れるんだ」という期待をしてたので、その観点で言うと意外にも普通だった気もする。
うん、普通に面白い。
原作未読だから分からないけど、小説での描写ならではの迫力や魅力があるのかもしれない。

終始湿地の自然の風景がすごく美しい。
沼地の暗くて吸い込まれそうな風景も、海沿いの明確に綺麗な風景も含めて。
ガンが集まってくるシーンなんて圧巻。

ビジュアルはキャストも含めて非常に美しいけど、人間ドラマとしては割と感情移入しにくく、心地よい物ではなかった笑
弁護士のおじさんと雑貨屋の夫婦の存在を除くと、カイアも含めて割とどのキャラクターも面倒臭い。
それはそれとして、女の人を殴る男なんて最低やね。
自分の感情表現の手段の乏しさに打ちひしがれながら眠るがいい。

中盤ぐらいから「これは結末は二択やな」って思い至り、どっちに転ぶのも個人的にはアリだけど、どちらに転んでも想像を超えるものではない感じはしていた。
展開としてはやっぱり二択の一つになったんだけど、想像を超えた時間密度の描き方だった。
一つの映画の中に長い時間の流れが詰まっている密度の濃い映画は満足度高い。
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