タスマニア

サイレント・ナイトのタスマニアのレビュー・感想・評価

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)
3.5
2022年107本目。

結構評価低いけど、自分は割と好きな映画だ。
シンプルな構成とストーリーで多くは語らないけど、各登場人物の行動や言動それぞれに人間臭さも感じたし、メッセージもあった。

人間本当に最後の最後になったら、それまでのしがらみやモヤモヤを全部水に流せたりするのかな。
いつ、死ぬか分からないからこそ、明日の自分がどう感じるか?に思いを馳せてしまって、重要な選択を後回しにしたり、些細なことがずっと許せなかったり、手遅れになって後悔して初めて気づくのを繰り返すのだろう。

「これで最後なんだし」という魔法の言葉が良くも悪くもその人の "全て" をむき出しにさせるんだろう。
明確に「終わり」を意識して生きることって、終活ってそういうことなんだろうか。

そんな問いを頭に浮かべながら見ていたけど、この映画の場合、最後の最後は本当に上手くいかない。悲しいほどに上手くいかない。
「これで良かったね」と言えることなんてほとんど起きない。
どんなに心の準備をしても、最後は本当にグダグダ笑
ここら辺の展開に「何これ?」って冷めてしまう人の気持ちもわかるけど、自分はここに凄く哀愁を感じてしまったんだよなぁ。
人生上手くいかないことの連続だよ。

ローマン・グリフィン・デイヴィス見たとき「ジョジョだ!!!」ってすごく嬉しくなった。
「ジョジョ・ラビット」がオールタイムベストの自分は心躍っていた。
というか役柄もちょっとジョジョっぽかった。
「なんかおかしい」「なんか違う気がする」という純粋な気持ちが違和感に目覚めていく孤独な正義感が。よく頑張ったよアート。

あと、マシュー・グッドとキーラ・ナイトレイの組み合わせも実は自分のオールタイムベストの1つである「イミテーション・ゲーム」なんだよなぁ。

そんな感じでキャスト的にも好みでした。
タスマニア

タスマニア