へたれ

逆転のトライアングルのへたれのレビュー・感想・評価

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)
3.1
良かったとこ1 第一幕の会話のしつこさ
所得格差でギクシャクしている男女というだけのシチュエーションですれ違い続ける会話劇のテンポが良かった。エレベーターのシーンがこの映画の中で一番笑えるシーン。

良かったとこ2 ディナーシーン
モンティパイソンの「人生狂想曲」を超えるレベルのゲロまみれが面白かった。便器にぶら下がる人が出てくるあたりは、ポセイドンアドベンチャーやタイタニックを悪意でパロった感じ。

ダメだったとこ1 パートごとに一貫性がないキャラクターたち
同じ俳優たちが演じている3つのオムニバスと考えた方がいいくらい、3つのパートでそれぞれのキャラクターの振る舞いに一貫性がない。それを監督の悪意で無理矢理貫こうとしているので、全員が悪意の表現のための表層的な記号のようになってしまっていた。

ダメだったとこ2 中盤以降のクドさは逆効果
第三幕の「蝿の王」的な展開になってから1時間残ってるけど、ここのクドさは逆効果。富豪と貧者の立場が逆転するという分かりやすいシチュエーションから特にひねりもなく、金持ちだろうがサバイバル能力に長けていようが権力を持てば誰でもゲスな奴になると言ってるだけなので、悪意もトーンダウンしてるし、社会風刺としても弱い。
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