牛猫

シニアイヤーの牛猫のネタバレレビュー・内容・結末

シニアイヤー(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

事故により長年意識のなかったチアリーディング部の女子高校生が20年ぶりに覚醒し、プロムの女王になろうと奮闘する話。

痩せて綺麗になったレベルウィルソンだけど、相変わらずコミカルな演技と軽快な身のこなしで笑わせてくれる。はじける笑顔が魅力的。
20年間のジェネレーションギャップネタも面白いし、悲惨な設定のはずなのに明るくて前向きな主人公のキャラクターに元気をもらえるし、ただの青春映画に留まらず、民族差別に男女差別。ルッキズム批判にLGBTQ要素など盛り沢山。かといって説教くさいわけでもなく、程よく笑えて終わり方も爽やかで、今の時代の若者に勧めやすい教科書的な青春映画に仕上がっていた。
度々挿入されるミュージカル要素もダンスのレベルが高くてなかなか見応えがある。懐かしいブリトニーのMVのパロディも決まってた。

しかし予定調和的な上にストーリーはやや冗長で全体的に薄め。周りのキャラクターの個性は強いのに、それを活かしきれてないと思った。登場人物たちも基本的に善玉ばかり。プロムクイーンに執着するライバルとそんな母親に最初は従いながらも、最後は反発するその娘というキャラクターは今風な感じがして良いと思った。
内容はティーン向けなのにギャグがアラフォー向けなのも気になった。
頭空っぽにして楽しめるけど、あくまで彼らと同世代の学生向け作品といった感じ。
ポップコーン片手に友達同士で観るには打ってつけの映画だと思った。
牛猫

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