このレビューはネタバレを含みます
少女の想像によって生まれたイマジナリーフレンドを主人公に、現実と想像が交錯する世界で起こる冒険を描いた話。
試写会にて。
上映前に日テレのお偉いさん的な人が挨拶の中で「全世代に共感できる映画になってます」というようなことを言っていたけど、見事に共感も感動もできなかった。
そもそもイマジナリーフレンドって誰にでも居たわけではないと思うので、その設定からして乗れなかったのかもしれない。
あと劇場の音響の問題なのか、なにか狙いがあってわざとそうしているのか分からないけど、始まってすぐに登場人物のセリフがくぐもったように聞こえるようになって、クライマックスらへんまでずっとそのままなのがストレスでしかなかった。冗談抜きで上映時間の7、8割くらい何言ってるか分からなかった。その割にBGMとか効果音とかは馬鹿みたいに大きくて耳を澄まして頑張って聞こうとしてたら大きな音で驚かされるみたいな、新手の嫌がらせかと思った。
肝心の本編も既視感バリバリの場面の連続で子どものイマジネーションがテーマなのにワクワクするような場面が皆無。眠さを堪えるのに必死だった。過去のジブリ作品を彷彿とさせるシーンも見られて、頑張って作ったんだろうけど、それならジブリ作品見ればいいわけで。せっかくジブリから分かれてスタジオを立ち上げたのに下位互換でしかないのが辛いところ。
泣きどころや感動すべきところらへんで露骨にBGMが盛り上がるのも冷めた。
色々な事情があるとはいえ公開延期を重ねて、やっと完成にこぎつけた作品がこの出来というのが、このスタジオの底が見えちゃったかなって感じ。