Ryoma

帰れない山のRyomaのレビュー・感想・評価

帰れない山(2022年製作の映画)
4.5
山々の雄大な景色がとにかく美しく、息を呑むほどとはまさにこのこと。その荘厳で美しい山が舞台の2人の友情が描かれた本作は、彼らの自分を見つめる様子や人生と向き合う姿がとても印象的で、みている自分まで人生を見つめ直させてくれる、そんな情緒溢れる素敵な作品だった◎
幼い頃に仲が良くても時が経てば、家庭を持ったり、仕事が多忙になったりで、自ずとその関係性も変わってくるもの。それでも、そのままの関係性でいられたら、それは本当に素敵なことなんだなと。
人はそれぞれに生まれ育った環境や家族も違うけれども、何かのきっかけで交わることがあるのが人生であり、人生で岐路を目の前に悩み苦しんでしまったときに、想いを共有したり吐露できたりする人の存在はやはりなくてはならないものだなと。後悔先に立たずとはよく言うけれど、生きていれば何が手遅れであるとか予測するのは難しいもの。それでも、大切な人や重きを置いているものが失くならないうちに、手を差し伸べたり、たくさん関わり合うことはできるのではないかと感じた。
思いのほか、悲しく切ないラストになんだかやるせない気持ちに駆られたけれども、同時にわずかに希望を感じられるメッセージを感じ少し救われた。

本作の風景明媚な景色を眺めていると、学生時代に何度か登ったり訪れたりしていた長野の上高地や北アルプスの山々🏔のことを思い出した。なんだか凄く懐かしいような気持ちになり、また行ってみたくなったし、やはり自分を見つめ直したりリフレッシュしたりするためにも、自然に触れることは大切だなと再確認。
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