タスマニア

グリーンバレットのタスマニアのレビュー・感想・評価

グリーンバレット(2022年製作の映画)
4.5
2022年80本目。

「殺し一瞬、後処理一生」胸に刻みました。
ああ。。。。これは個人的に2022年の邦画No.1かもしれん。

ここ数ヶ月で「ベイビーわるきゅーれ」と「最強殺し屋伝説国岡」という素晴らしい映画に出会って、 "阪元祐吾イズム" の虜になっていたところだったが、この二作の「良いところ取り」のような映画だった。

邦画界に突如現れたスーパージャンル映画であり、ビッグバジェット映画に進化する可能性を持ったシリーズとしても期待していたけど、その期待を遥かに上回る楽しさ。
ありがとう、邦画界の救世主です。

阪元祐吾監督の作品の会話劇の "ゆるさ" が本当にツボなんだよな。
まだ全部の作品を見れているわけではないけど、今のところ全部ドンピシャ。
あと、そのゆるさがしっくりくるキャラクター設計とキャストの演技もすごい。
前作と比べて、国岡の魅力ましましだった!というか、ちょっと垢抜けた?笑
国岡含めて登場人物全員が癖つよで面倒臭いんだけど、その面倒臭い人に気を遣いながら言葉選びする国岡の演技とかマジですごい。自然すぎる。
場面設定も展開も「ありえへんやろ!!!」と言いたくなるほど、不自然なんだけど、キャラクター間の会話だけ驚くほど自然。
モキュメンタリーテイストの作りが余計に生きてくる。

6人の少女を中心に添えて華を持たせて、その他の男をモブにする「ベイビーわるきゅーれ」的な爽快感と、それでも「やっぱり国岡が最強なんやで」という「最強殺し屋伝説国岡」的な爽快感のハイブリット。
そこが、いいところどりと感じたポイント。

あと、これは直接的な作品の良さではないけど、劇場内で、皆が同じところで笑ったり、ピンポイントでツボにハマっている人がいたり、それぞれがこの空気感を楽しんでいる感があったのが嬉しかったな。
見る前の期待値調整をミスると、初っ端からつまづくタイプのジャンル映画でもあるとは思うので、その点では、皆が阪元祐吾作品に触れて、ある程度スタンスを理解していた人たちばかりだった気がしたから。

そんな感じで、ちょっと面倒臭いファンになりつつある程度には、このシリーズの今後にも期待してしまう。
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