2022年100本目。
「自分には必要のない小説だった」と作中で語る市川。
その言葉を借りると、この映画も基本的には「自分には必要のない映画だった」という感じはする。
ただ、根本的にネガティブな意味合いで表現しているのではない感覚。
生きていく上で必要のないものだからこそ摂取する意味がある感じがして、素晴らしき寄り道。
今泉力哉作品の中では深く刺さるものよりも、そういう寄り道映画の方が好きだなぁ。
パチンコのシーンめっちゃ好き。
お金と時間を同時に使える一番の贅沢。
なんか、いつか何かに迷った時にふらっとパチンコやってしまいそうな描写だった。律儀にお金を払いに来る女の子も地味にgood
稲垣吾郎めっちゃハマり役だよな。
なんか自分の感情にさえ無頓着な雰囲気と、「無欲・無関心」による「優しさ」と残酷なまでの「正直さ」。
「正直すぎる」と言われることに覚えがある身としては、妙な親近感が湧いた笑
クズ若葉竜也を見れて満足笑
ああいう役柄に関しては、今世界で一番うまいはず。
穂志もえかが出てきたので「街の上で」っぽかった。
そういえば、あの映画も個人的に "寄り道" 映画で、今泉作品の中でも自分好みだったなぁ。
中村ゆりって第三者に「この人だよ」って説明するのがすごく難しいぐらい役に溶け込むイメージなんだけど、今作は妙に色気があって印象に残ってしまった。
こんなに長くて冗長な会話劇なのに、見てられるのってやっぱりそういうことなんだろうなぁ。
