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サマリタンのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

サマリタン(2022年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

2022/10/16鑑賞。63点。
ヴィランにあたるサイラスの容姿が、90年代初めのキーファー・サザーランドそっくり。

〈見所〉
『悪党だけが悪いことをするなら単純だ。どんな人間の心にも善と悪が存在し、その判断を最後にするのは自分』

サイラスの言葉がこの作品の全て。
サマリタンは法や倫理に基づく正義を行ったが、ネメシスは自分の信じる正義を遂行していた。
元々ネメシスは、弱い立場にある人間のために、"より力を持つ人間"を暴力で圧倒していた。見方によってはネメシスが正義を遂行していると思うのも当然。
サムのことをうざがっていたジョーがなぜ急に優しくなったのか?と思ったが、それは父親を失った共通点からなのだろう。父親を失って間違った道に進んだのが自分だからこそ、そうはならないようにメンターとして寄り添うことをジョーは決めたのかな?と。
ただスタローン映画なので、こちらが深く考えすぎてるのかも。

それにしても『人生はフェアじゃない』というセリフは老いたロッキー・バルボアがそのまま言ってそうだ。

スミスの正体がネメシスだというのは冒頭ですぐ予想できたので、意外性がない。
それだったら、【サマリタンとネメシスは死亡。ジョー・スミスの正体は、双子の父親】って設定の方がまだマシな気がする。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
サマリタンとネメシスは、超能力を持つ双子。その能力を気味が悪いと思った人々は、双子の眠る夜に家ごと放火するが、双子は生き残って両親は焼け死ぬ。

やがて、サマリタンはその能力を正義のため、ネメシスは権力・体制側への報復のために使うことになる。
2人は発電所で対決し、ネメシスは憎しみと怒りを具現化したハンマーでサマリタンを迎え撃つ。
2人は発電所の爆発に巻き込まれ、死亡した・・・と言われているが、一部の人々は今もまだサマリタンが生きていると信じている。それは、市営住宅で暮らす13歳の少年・サムもだった。

サムは母子家庭で、家賃さえまともに払えないような状況。看護師の母だけでは生計を立てられず、サムは金を稼ぐためにギャングを率いるサイラスの下で働くようになる。

ある日サムは、サイラスの部下に仕事のミスを押し付けられてボコボコにされる。
以前から面識のあるジョー・スミス(演. シルヴェスター・スタローン)という男に救われたサムは、彼こそがサマリタンではないか?と信じるようになる。

ジョーは、向かいの市営住宅で暮らすゴミ収集業者の男。

ジョーに痛みつけられたサイラスの部下たちは、彼を車で轢く。
その現場を目撃したサムはジョーに駆け寄るが、ジョーは自然治癒によって回復する。
サムの思う通り、ジョーはサマリタンだった。
ネメシスの最期についてしつこく聞き出そうとしたサムは、ジョーから追い出される。

その頃、ネメシスを崇拝するサイラスは、警察の証拠保管庫を襲撃してネメシスのマスクとハンマーを奪う。
貧困街に向かったサイラスは、公衆に向かって自らをネメシスと名乗り、暴動と略奪行為を先導する。

お互い一人ぼっちになったサムとジョー。
友達がサイラスの部下に痛みつけられているのを見過ごせなかったサムは、勇気を出して止めに入る。友達を救うことには成功するが、片腕を折られてしまう。
一方ジョーは、車に轢かれたにもかかわらず生きていたことがサイラスの部下にバレる。サイラスは、ジョーがサマリタンだと勘づいて殺そうとする。サイラスの部下に襲われたジョーは、手榴弾の爆発から少女を守るために車を盾代わりにして持ち上げる。その様子が動画として広まり、ジョーは街から出ることにする。

サムとジョーの接点を知ったサイラスは、彼を倒すためサムを人質にする。
サムに別れを告げるため彼の部屋を訪ねたジョーは、サムが拉致された事実を知り、彼を奪還するべくサイラスのアジトに向かう。

待ち構えていたサイラスは、ハンマーを使って何度もジョーを殴りつける。
ハンマーを受け止めたジョーは、「自分はサマリタンではなく、ネメシスだ」と明かす。

ーサマリタンとネメシスが対決した夜。
サマリタンはネメシスを追い詰めながらも、トドメを刺さず説得して改心させようとした。しかし、爆発に巻き込まれたサマリタンは死亡し、彼を救えなかったネメシスはマスクとハンマー、そして憎しみを捨てて「ジョー・スミス」として生まれ変わった。ー

ジョーはアジトを時限爆弾で爆発し、アジトは火に包まれる。サイラスと彼の部下たちを倒したジョーは、サムと一緒にアジトから脱出。
ジョーは姿を消すことに決め、保護されたサムは「サマリタンは生きている。彼が救ってくれた」と群衆に伝える。
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