great兄やん

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

3.8
【一言で言うと】
「今日に残さぬ“後悔”」

[あらすじ]
とある広告代理店に勤める吉川朱海は、大手広告代理店へ転職することを決めているが、プライベートも後回しになるほど仕事に追われていた。ある月曜日の朝、彼女は後輩二人組から「僕たち、同じ1週間を繰り返しています!」と言われ、やがてほかの社員たちもタイムループの中に閉じ込められていることを確信する。しかし、脱出の鍵を握る永久部長はそのことに気付く気配がないのだった...。

結論から言うと期待していたよりも…だったが、個人的にはそれなりに楽しめたし、コンセプトといい82分という限られた時間の中で有意義に観客を楽しませよう!とする要素があったのも非常に良かったです!!😆

社内である一週間がタイムループに陥るって…しかも激務の一週間を何度も繰り返すとか自分だったら正気じゃいられないかもな(^◇^;)...

ジャンルとしては今では主流となりつつあるタイムループ系で、どうすればこのループから抜け出せるのか、またはその原因とは何なのか、などを解明していく展開で、プロットとしてはよくある展開…ではありますが、そこを“会社のオフィス”という斬新かつ全く新しい設定で挑戦したのがとても素晴らしかった。
この設定を日常系で攻めるとなると...オリジナリティとしてはかなり欠けていたでしょうね🤔

それに登場人物のキャラも程よく濃くて好きですし、特にマキタスポーツの程よくウザい(笑)オヂサンキャラが絶妙にハマっててすっごく好きでしたね😁
終始ふざけたキャラかな〜と思いきや意外な面もあったりとで...その他円井わんや『さかなのこ』で愛用バタフライナイフを魚の捌き包丁代わりに使われて死んだ魚の目をしてた三河悠冴の存在感、特にその中でも絶妙に神経を逆撫でする池田良のクセの強さもなかなかのものでした。

ただ今一つ大きなノリに乗れるような楽しさはあまり感じれず、最後まで平坦に終わっちゃったな〜という勿体無い印象もあったのがとても残念。
中盤で明かされる実は…的な展開もインパクトとしては少し弱めでしたし...それでも純粋に一つの映画として楽しめて得をした気分をさせてくれただけでも、今作は十分に成功したと思っております😌

とにかく俺たちに“来週”はやって来るのか!?その顛末に全く予想だにしてなかった笑撃と感動が巻き起こる、最高にファンタジーでちょっとだけ人生が前向きなれる一本でした!

仕事やそこで働く同僚たちへのマインドや、仕事以上に大切にしなければならない事など、ただのタイムループ系では終わらない深いメッセージ性も感じましたし、終盤に関しては思わず号泣しそうなほど人生に対する深い“心理”が宿っていましたね😢

人生はたった一度きり。失敗したって前には戻れない。それでもその失敗を引きずって“後悔”とするよりも、その後悔ごと愛せるような人生でありたい。
...あの漫画の絶妙な侘しさと人情味が帯びたテイストがまた泣けて来るんですよね…マジで。