肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ボーンズ アンド オールの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
3.9
君の膵臓だけでなく骨までしゃぶり尽くすほどに全身を食べたい
それでも私は人を食べながら生きていく

カニバるのが止められない"本能"の人種は皆孤独のジャーニーな「魂(理解)」のロードムービー

大分好きですよ。
吸血鬼(人喰いのモンスター/種族) ✖ 『ノマドランド』 ✖ 『俺たちに明日はない』
と様々ジャンル映画を思わす"青春MIXロードムービー"に仕上がっているのは、"新鮮味と王道"を一挙に楽しんだつもりになって良かったです。

原作があり、勿論未読ですが本編内の疑問点やもっと多岐に"フィクション(ファンタジー)的設定"と食指を伸ばせそうながら、あくまで「現実」を舞台にそういう"人種"で、吸血鬼のような不老不死な耐久力や身体能力もない、そして"特殊性癖でもない"、「本能」による"異常(人肉)食欲"な一部(マイノリティ)の人たちという世界観がいいです。様々な"隠喩"として考察を飛ばせる余地がありますからね。
そこまでの深みのある"狙い"と"練り込み"か?と問われれば疑問が残る部分が多いだけに、"シンプル"に捉えた方が自分の内に永く残りそうではありますがね。

カニバる(食人)こと"純愛"描くには能わず…なんて"既成概念"みたいな偏見を上手く取り払って、そういう人たちも"マイノリティとして苦しんでいる"んだよ。"伴侶(絆)を求めている"んだよ。と現実に置換できる"自分だけが抱く孤独"は意外にも幅広く"共感"を刺激するので、別世界として縁遠く感じずに見入る可能性が大いにありますよw

ただ、描いているのは"間違った「逃避行」で間違った「青春」"という趣きが強いのが、ツッコミ所として賛否が分かれるのかも…

まずは食人界の大パイセンとして登場するマーク・ライランスさんですよね。彼の"存在感"、"触れてはいけない「異質」感"がスゴイ!
近代では『ブリッジ・オブ・スパイ』から高齢気味の演技に再注目の株が上がったと認識していますが、穏やかな雰囲気ながらなにしでかすかわからない"狂気"を秘めた不気味さと顛末の演技まで、彼が"世界観を彩った"と言って過言ではない抜群の存在で降臨しています。
もう吸血鬼界の"ロード(伯爵)"的立ち位置ながら「食人」という種族から品位とは別種の代物w🩲

でも、主人公マレン(テイラー・ラッセル)に言わせればクリーピー(気味悪い)だから避けられるって…(笑)
とりあえず危害を加えることなく、食卓を共にした"食人道"の「師匠」になり得る人を軽視するなってのw
人食ニストとして、右も左もわからない中導いてくれる一時の"仮宿"的な扱いでパラサイトしとくのも有効的選択だったかも知れない上に、結局その判断が出逢いを産み、誤り(悲劇)を産み、ラストに繋がるという"正解のない暗中模索(黒歴史)"が怪物であっても「青春」なのかも知れませんね…

そういう意味では、その激ヤバパイセンサリーもそうだし、マレンの母親も、間違ってきた経緯があったかも知れないが、大人としての賢い「選択(決断)」を経て自らの身の置き場、生き方があるのだと、そっちの方が"感情移入"してしまったんですよねw
子としてのマレンの反論もご尤もではあれ…
そういう意味では、生き難い"マイノリティの間違った生き方の集積"を綴ったものとして、より一層切ない想いにさせる「旅路」でした。

でも、道行きに出逢うヤバ臭だった"共生ペア"の「本意」や「ボーンオール?(骨残さずの全身喰い)」で得られる経験、能力など更にイジり甲斐のありそうな"未知数"があったので、ロードムービー・ドラマとしても仕上げて欲しいですねw
ジャンル違えど『トワイライト』のドラマ化(類するものありすぎんべw)も決まった事ですしね。

全く触れなかったティモテ王子だけど、ルカ・グァダニーノ『君の名前で僕を呼んで』再タッグだけに、それを思わすゲーイィプレイ後にお食事としてもいただくなんて、肉欲を満たし肉欲(食欲)を満たすなんて・・・なんてタイパなん、やっ👍😉