このレビューはネタバレを含みます
話題の『Athena』、オープニングだけでも観ようかなと思ったらそのまま最後まで。
ヘイトクライムには反対だが、この映画の内容に関しては触れない。
誰かも書いていたが、この内容の映画に適当ではないかもしれないが、とにかく絵面がかっこいい。
オープニングのタイトルが出るところ。暴徒に囲まれた機動隊を俯瞰で撮るところ。そしてラストシーン！自宅のモニターの前で声が出た。
IMAXで撮影しているらしいが、ちょっと前まではIMAXカメラは重くて手持ち撮影は難しいような話だったのに、なんだこの縦横無尽に動き回るカメラは！どれだけ屈強なカメラマンを集めたんだ。
IMDBを見ると、ドローンも使っているけれど、"supertechno 75" という巨大なクレーンも使っていて、囲まれた機動隊のシーンはこれかなと思ったり。
これ何で劇場公開しないんだろう。家のモニターで観るんじゃもったいないよなあ。制作費もずいぶんかかっているだろうに。配信にした事情があるのだろう。
基本ワンカットが長くて、これがドラマのリアル感を増幅していた。
恐らく緻密に計算してのリアル感だと思われ、狭い空間を移動するシーンも多いし、とにかく撮影は大変だったのではないだろうか。
付け加えると、ディテールの細かい描き方も、リアル感を増す事に一役買っていたように思う。
例えば、火炎瓶を叩き付けるように投げて、火が付いた燃料が地面を這うように広がっていく様とか、耳元で拳銃を撃たれた後、耳が聞こえにくくなる描写とか。
余談だけど、「巨大団地でガス爆発」のシーンを観て、漫画『童夢』を思い出した。チョウさんが超能力でガスコックを捻るアレ。そういえばセバスチャンはナニモノなんだ。「ナメてた相手が殺人マシーン」ってジャンルの映画じゃなかろうに。
