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アバター:ジェームズ・キャメロン3DリマスターのTEPPEIのレビュー・感想・評価

4.3
来たる12月公開の待望の続編、「アバター ウェイプ・オブ・ウォーター」の前にキャメロンが新たに監修した3Dリマスター版。「アバター」の凄い点は万国に受け入れられ、安定した興行を記録し、公開当初はqタイタニック」と二冠をものにしたジェームズ・キャメロン監督の無双ぶりが話題になった。それだけでなく、最新パフォーマンス・キャプチャーを駆使した見事な3D映像の美しさと壮大かつオリジナルSFとして、多くの批評家や著名な監督が「新しいスター・ウォーズ」として賞賛した。実は「ロード・オブ・ザ・リング」を観たキャメロンが長年温めていた企画が映像化できそうだと確信を持ったが、冷蔵庫並にデカい3Dカメラをなんと自作でコンパクトにして、言語や文化などオリジナリティ溢れるナヴィ族という設定まで作り上げた。

ストーリーはシンプルだけど、やはり良くできていて、アメリカ映画らしからぬ「海兵隊」が負けるという構図も保守派が困惑してしまうが、その珍しさというかエイリアンというより民族戦争そのものを真っ当に描いているので壮大なライド・アクション以外にも面白い要素はたくさんある。

そして3Dリマスター。もうね、頭おかしい。とてもじゃないけど、13年前の作品とは思えないくらいの映像美。僕自身は「アバター」の脚本をシアトルまで行って購入しちゃうし、Extended版も購入し、劇場鑑賞も5度以上したぐらい、この作品の大ファン。
リマスター版は続編を示唆する追加シーンが終盤にあり、壮大で美しいエンディングのあとになぜかテーマ曲のI see youが流れない…普通にスコアだ…と思っていた矢先、「続編の特別映像」が流れたのだ。Dolbyで鑑賞して正解だった。もうCGじゃないよ、あれ。数分間の圧倒的な映像美というか、前作以上に奥行きもあるし、海がテーマなので自然との一体感がより一層強くなっていた。
上映終了後、思わず皆んな拍手。
あのクオリティが2時間以上大スクリーンで広がるなんて、やはりジェームズ・キャメロンは天才だ。続編まで随分時間がかかってしまったけど、待った甲斐があったし、あのクオリティは3D映画復活の狼煙となるだろう。

総評として、「アバター 3Dリマスター」はまさに劇場体験者のみ許される至福の時間を提供してくれる。
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