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西部戦線異状なしのsunaimaiのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
3.4
ヒコロヒーがラジオで絶賛していたので観る。開始早々、戦場に放り込まれる二時間半。人が死ぬ時は、血を流し、苦しみ、肉体が動かなくなる、という当たり前の様子が、怖いほどリアルに伝わってくる。絶命した兵士は回収され、同じ場所に新たな兵士が送り込まれ、また絶命して回収される。この繰り返しが、戦場では「異常なし」として扱われる。
有名なオリジナルは未見だが、一人の兵士が亡くなったことを「異常なし」と報告されるというストーリーであるならば、この作品はその繰り返しを「異常なし」として描いており、21世紀に入っても戦争を繰り返す人類にたいして警鐘を強めているのかも知れない。
戦場でなければ、そして国境が無ければ、美しい大地があるだけなのだ。
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