イチロヲ

冒険者たち ガンバと7匹のなかまのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
残忍な白イタチに支配されている孤島を奪還するべく、7匹の勇敢な子ネズミたちが冒険の旅に出る。斎藤惇夫の児童文学「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」を映像化している、アニメーション作品。

1975年度のテレビシリーズ「ガンバの冒険」の再編集版。サブストーリーを排除して、ネズミ対イタチの物語に一点集中。整合性を保たせるために、セリフを改変、新録をおこなっている。脚本はルパン三世とピンク映画でお馴染みの大和屋竺。

シナリオの真ん中部分がざっくりと切られているため、各キャラの掘り下げが弱く、知らない土地を冒険している感覚も希薄になっている。だが、「力が及ばないかも知れないけれど、立ち向かっていくしかない!」という、漢の生き様はしっかり伝わってくる。

黒澤明監督「七人の侍」と同じく、会話が通じない相手に対する「最終手段として自衛」について、考えさせられる内容。アニメ史上最凶のボスキャラ「ノロイ」に震撼せよ。
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