ひろるーく

銀平町シネマブルースのひろるーくのレビュー・感想・評価

銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)
4.0
もう映画好き感がたまらないです。スクリーンという夢の世界と現実を行ったり来たりしながら僕も成長してきました。いや、ぜんぜん人間的には成長していないかもですが笑

映画館とその終焉を巡る物語は、「ニューシネマパラダイス」や山田洋次監督の「虹をつかむ男」をはじめ数々あります。
そしていにしえの映画制作現場を描く映画も「蒲田行進曲」「キネマの天地」などなど数々あります。

映画を撮る。映画を作る。映画という文化に魅了された人は数知れません。そうだ、「バビロン」もだ。

子どもの頃からあの暗闇に映される怪獣やら地球の滅亡やら愛だ恋だ死だ別れだ何でもない日常だの映画というものに、心震え、涙し、大笑いし、考え、悩み、スカッとしたり、かえって悶々としたりしてきました。

あのブラックボックスの魅力は、数時間の間、僕をこことはちがうちょっと遠くへ連れて行ってくれる魔法。
などど、なんだかよくわからないことを書き連ねるくらい、魅力だらけの空間です。

いま、PCの前で気楽に映画を観れるようになっても、その想いはけして忘れません。僕はスクリーンに自分を委ねます。

映画の内容は書きませんが、映画愛、というこのなんとも恥ずかしい言葉にちょっとだけ自信がもてるような作品です。
出てくるみんなが魅力的。素晴らしい。

小出恵介さん、やっぱりいいですね。
ちょっとお休みが続きましたが、またたくさん作品に出て欲しい。
彼のなんというか、息苦しいほどの真面目さを演じる姿は、なかなか他の演技者では真似できません。

そしてラスト。
川縁での段ボールハウスの衝撃的なカットに、僕は一気に涙しました。
映画って観てるだけでも想うだけでもいいものだもの。
その愛に感動しました。


銀平町スカラ座でのイベント。1本目の映画が終わり、幕間、みんなの本音で行動をするシーン、いいですね。
映画が終わって、その高揚感の中にいると、ちょっと自分に正直になってしまいますよね。求愛行動に笑いました。


とても素敵な映画です。おすすめです。
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