オットー(トム・ハンクス)は、几帳面で気難しく愛想がない。
いつも怒っている。コミュニケーションを嫌がる。
しかし言っていることは「正論」である。だから「うざい」。
とにかく面倒くさいじいさんだ。
さて、なぜオットーはそんな世の中から疎んじられるじいさんになってしまったのか。
オットーは愛する妻ソーニャがいた。
仲睦まじく愛し合う、幸せなカップルだった。
しかし、オットーはソーニャを失う。
その日から、オットーはその喪失感を世の中への恨みとも言うべき行動を続ける。しかし世の中そんな彼に同情をするわけではない。
だから、オットーは自死を試み続けている。
しかし、そんなオットーの前に新しい隣人が現れる。
マリソル、トミーの夫婦。そして彼女らの2人の娘だ。
マリソルは3人目も身ごもっている。
マリソルはとにかく明るく社交的。裏表のない女性。
彼女は、オットーが厭世観に包まれた真のめんどくさい男ではないことを見抜く。
なぜ彼は、こんな男になってしまったのか。
そして、執拗なまでに彼の生活に介入する。仲良くなるために。
そんなマリソルを避け、接触を拒み続けるオットーだが、次第に心が打ち解けていく。
とにかくめんどくさい男オットーを演じるトム・ハンクスの演技の素晴らしさが目立つ作品である。
何を考えているかわからないがいつも何かを考えている。その光景はマリソルから見たら「かわいい」と映っているのかもしれない。
オットーがなぜそのような男になったのか。そしてマリソルとふれあう中でどう変化していくのか。そしてラストは。。。
誰もが安心して楽しめる映画です。笑って泣いて感動します。
回想シーンでのオットーの若い頃を演じるのは、トルーマン・ハンクス。
実子です。そんなに似てないけど笑
しかし、この映画、このテーマにしてはちょっと長いね。
1時間40分くらいに収めていただきたかったな。