みー

ちびまる子ちゃんのみーのレビュー・感想・評価

ちびまる子ちゃん(1990年製作の映画)
4.0
新型コロナの大禍で、子供達が休校になり1ヶ月半。毎日すっかりダラダラしている。私は映画を観る時間がなかなか確保出来ず、唯一何度も観られる映画といえば、このちびまるこちゃんかドラえもんな毎日を過ごしております。

小5、小3の我が家の姉弟が、夢中で毎日欠かさず観ているこの作品。

大野くんと杉山くん。

互いに衝突しながらも健気に成長していく、男子2人の友情ストーリー。

30年前のアニメ映画にも関わらず、我が家の現代っ子姉弟にブッ刺さっている模様。

家族の絆、おっちょこちょいなまるこ、友達の温かさ。いつの時代も変わらない普遍的な「子供の姿」に、共感していると思われる。まるちゃんの、いけずぅ〜とか言っちゃうおばちゃんぽいところも、いいよねぇ。

昭和の家庭風景と小学校の教室は、大人が観るととてもノスタルジック。懐かしい。
これって、今の子供達にはどう映ってるんだろう。うちの子供達でいうと、「山口百恵って誰?!」「ウララ〜、ウララ〜って、ギャグだよね??」と、質問攻めに遭っているんだけれど(笑)

キートン山田のナレーションや、作中のゆるっとしたギャグセンスはさすがだし、最後にはしっかり泣かせてくる。
応援旗の伏線などもばっちりで、脚本のさくらももこ先生はさすが…!!

それから、曲が良い。
挿入歌も、子供達が繰り返し観る大きな要因となっている。
合唱曲の「大きな古時計」はもちろん、オリジナル曲も、ミュージカル的に何曲か聴くことができるし、めちゃくちゃ耳に残る。友蔵も歌う。

ラストの曲は、短いけれどつい口ずさんでしまう名曲。

ぼくたちは〜ともだち〜なんだ〜♫

毎日、姉弟で熱唱。
私は何回観ても涙がポロリ。
なんなら、このシーンだけ1日に5回くらい再生している姉弟。

毎日毎日繰り返し観るので「もういい加減に消して❗️」とか叫んじゃう私。
ウンザリしているはずなのに、レビューを書いているとまた観たくなってくるという中毒性…(笑)
ちびまるこちゃん、恐るべし!





このコロナ禍という大きな試練の中で、子供達は学年が上がったという実感がない。
私も、時の感覚は2月末辺りで止まったまま。

ひたすら家で耐える生活。

ちびまるこちゃんの楽しそうな学校生活風景にのめり込む子供達は、ある意味とても不憫で仕方ない。
子供時代に大切にして欲しい友達、そして学校という唯一の社会性を育む場が、奪われてしまっている。
親としては焦るし、かといって常に見えないウイルスの恐怖に、目を背けることはできない。
親も子も、ウイルス同様ストレスとも闘っている。

でも。
もし1年くらい学校に行けなくても、どうってことないと考える事にした。

闘病や引きこもりで学校に行けなかった子供達でも、立派な大人になっている人はたくさんいるはずだ。ほんの数ヶ月、1年我慢したところで、その後の生き方に影響はないだろう。逆に、その後の自由な人生がとても幸せに思えるんじゃないだろうか。
でも、ストレスフルな環境はやっぱり良くない。そのためにも家庭環境は健全に保ちたいけれど、こんなにピリピリした世の中だと、なかなか難しい。
世界的にDV被害が増えているというのも、悲しいかな納得してしまうほど、精神的に試されている。

ただ、今は家族で濃密な時間を過ごす貴重な時間だし、実際はたくさん話して笑って、たこ焼きや手巻き寿司で盛り上がり、一緒にゲームしたり、歌ったり踊ったりしている。普段は海外出張の多いパパと触れ合う時間もたくさん出来て、子供達は幸せそうに見える。小5の娘は、勉強嫌ーいと言いながらも、時間的に余裕があるので、中学の受験勉強に燃えている。
どんな子供でも、「学びたい」という学習欲を、生まれ持っているんだな、と思った。





この試練を乗り越えたら…。
きっとこのちびまるこちゃんの歌を思い出して、「懐かしいね」って笑える日が来る。そう信じて、今は頑張ろう。


🎶
みー

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