円柱野郎

ピンク・パンサー4の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ピンク・パンサー4(1978年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

勢力が衰えたフレンチ・コネクションのボスは、組織の力を見せつけるために不死身の警官・クルーゾー主任警部の命を狙う。

比較的まとも(?)な動機に基づく敵側の動きを引っ掻き回すクルーゾーという図式は、原点回帰のコメディに落ち着いた感じ。
「2」ほどではないにせよ、荒唐無稽だった「3」に比べると好みかな。

いわくありげな殺し屋や、女装強盗のネタは相変わらずコントだけど、キャラとしては使い捨てなので何とも割り切っていてある意味清々しい。
そしてお約束になったクルーゾーとドレフュスとの絡みだが…って、あんた「3」で消滅してたがな!
何事もなく復活するだなんてギャグマンガかよw
でもやっぱりドレフュスのキャラは好きなので復活は嬉しいが。

フレンチ・コネクションの取引に接近するため変装を駆使するクルーゾーは今作の目玉。
ゴッド・ファーザーの変装は良いなあ。
やっぱり頬に綿を詰めるんやねw
「マンマ・ミーア!スパゲティ!アル・パチーノ!」って思わず「何やねん!」とツッコみたくなる似非イタリアン・マフィアっぷりが楽しい。
ケイトーもこれまでになく活躍していて、総じてレギュラーメンバー全体で登場のバランスがいい感じかもしれない。

ちなみにシリーズはまだ続くものの、本作は結果的にピーター・セラーズが生前クルーゾーを演じた最後の作品になってしまった。
この映画のエンディングはこれまでのドタバタ調ではなく静かにフェードアウトしていくのだけれど、そういう意味で今観るとセラーズに対して「お疲れ様でした」という感情のわく良い幕引きのようにも思える。
円柱野郎

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