滝和也

酔拳2の滝和也のレビュー・感想・評価

酔拳2(1994年製作の映画)
3.8
酔えば酔うほど強くなる!
酔拳マスター黄飛鴻
危機一髪!
燃えよ!ドランクモンキー!
でも…
ホントに燃えるなジャッキー(笑)

「酔拳2」

酔拳を会得した黄飛鴻(ホン・フェイフォン=ジャッキー・チェン)は、自分のミスから英国領事館による国宝の密輸事件に巻き込まれていく。国賊達に仲間たちと挑むフェイフォンに勝機はあるのか…。

大ヒット作「ドランクモンキー酔拳」から15年を経て作られたジャッキーが原点回帰した作品ですね。

初期ジャッキー作品の○拳シリーズはクンフーの特徴ある型を基本とし対決アクションをベースに、コミカルとシリアスを上手くミックスした作風でしたから、正にその部分は原点回帰しています。

特に酔拳を駆使して闘う序盤の見せ場。正に往年の技を存分に見せてくれます。また、前半大活躍する義母役アニタ・ムイはまさにコメディリリーフ。息子思いの母ちゃんが抜けてるわ、強引だわ、笑えます。更に今作では酔拳の危険性も設定され、常に無敵ではないんです。

ただ原点回帰しただけじゃないのが、この作品の凄いトコです。ジャッキーが80sで得たスタント技術を反映。1つ目は襲い来る手斧を持った大軍の刺客を相手に闘うジャッキー。2階にある飲み屋で戦いますが、戦い方がアイデアに溢れ、店ごとぶっ壊す勢いでの大乱闘。2つ目はラスト、鉄工所での闘い。最初にこの場所が映った時からヤバそうとは思ったのですが、案の定。ファイヤー系のアクション。熱い!これぞ、正に燃えよジャッキー。って冗談言ってる場合じゃありません。シャレにならない迫力です。

その対戦相手ですが、前作の酔拳破りを覚えてる方には響きますね。無影拳です。その足バージョンを使う相手なんです。無影脚?あれ?ジェット・リー版ワンチャイではフェイフォンがこの名の技を使ってましたね。勿論型は違いますが…。この辺りも気付くと面白いですね。

アクションに関しては圧倒的ですし、何か言ったら罰があたりそうなんですが、ただ…お話は伏線回収しなかったりしますのでその辺はご愛嬌。この時点でのジャッキー・アクションの集大成ですので是非お暇なときに!
滝和也

滝和也