ジャック・タチのスタッフだったというピエール・エテックス。去年だったかな？池袋の新文芸坐で特集を組んでいたが、予定が合わず結局行けずじまい。U-NEXTで主要監督作品を全て公開してくれているのでありがたくも観る事が出来た。
何もかも上手くいかない事ってある。バスター・キートンを敬愛するエテックスだけに、台詞を一切使用しない。効果音が漫画のオノマトペのように飛び出してくるかのような軽快さ。衝撃のラストまで肩肘を張らずに丁寧な構成の、小道具を使った粋なコント。
二回目見返すと、主人公に好意を持っているらしい女性とすれ違い軽く挨拶をするのだが、有頂天になっている主人公は一瞥しただけで目もくれず、悲しそうな顔を見せる女性。こんな所からついていなかったのだ。
タチ同様にエテックスの世界観好きだなあ。他の長編も楽しみ。
