このレビューはネタバレを含みます
日本の今の社会の雰囲気を作っていたような気がする。山田孝一演ずる奴 、確かにどこかにいそうで恐い。怪物的な思考回路を持つ人間。一方、堺雅人演ずる妻を轢き殺された男は、現実に、よく新聞で見る立場の人間である。ホテトル嬢のような暇つぶしをしている女もたくさんいそうである。
「何気ない会話がしたいんです。」という重いセリフが、全てを物語っている。工場に勤める男達、魚民やセブンイレブンも日常の中に埋没している。プリン食べちゃダメだからねと今日のおかずコロッケも日常に埋没している。殺す気は本当にはなかったのか。
とにかく恐い。本当にいそうで。妻の弟についての違和感。先生が面倒を見るというのもいそうだ。何のためにという疑問符があるけれど、説教する人間。警備員の若い女性の寂しさも 、今の日本のようで淋しい。k
