きんぽうげ

横道世之介のきんぽうげのネタバレレビュー・内容・結末

横道世之介(2013年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

長崎から大学入試のため、上京し、出会った人物との交流を思い出すと、くすっと笑ってしまうような明るく、妙なキャラクターを鉄道のホームから、落ちた人を助けようと、線路に飛び降り、命を落とした人物の、時が経ち、その行く末を知らない人達と共に振り返るドラマ。
彼が亡くなったのを知るのは祥子だけということになるのか。そんなんだろう人の付き合いというものは。
ただ、皆が好印象を持っていた人物が消えてしまったというだけだ。
長崎から出てきた人達の雰囲気は、実際にああいう感じである。
それは温か暖かさに包まれているのは確かで、よく知っている。
そういう面では、このドラマの中の一員になっても構わないのかもわからない。高良健吾が、その当時の大学生の雰囲気をよく出していたように思う。
写真家になっていたのも、何か知り合いを思い出させてくれる。
例えば、大学時代の記憶が自分には、全くない。何をしてきたのだろうと、今更、振り返っても仕方が無いとは思うが、おそらくは、この作品の登場人物達のような暮らしぶりもできたのかもわからない。
主人公がたまたま強引な誘いに負けて、入ったサンバ同好会のような流れは、確かにあったような気もする。
自分は映画音楽を聴くサークルに属していた。新宿の喫茶店で集まって映画の話に花を咲かせたものだ。
私事になったが、こういう事を思い出させてくれただけでも良いのかもしれない。
ああいった令嬢に惚れられてみたいものだ。
きんぽうげ

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