きんぽうげ

アルファ・ドッグ 破滅へのカウントダウンのきんぽうげのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ニックーカサベテスのイメージからはちょっと離れてしまった感が、観終わった時感じたが、やはり 、家族の物語なのかなあとも考えられる。
構図としては善良なそして裕福な家庭に生まれた兄弟の話で、片方は不良で、もう一方は良い子に育てられたことへの双方の反発である。また、もう一つの家庭はほぼ悪に染まった家庭である。そういった意味からはギャップはなく、一方向に向いている。仲間の序列というのは何故生まれるのだろうかという疑問である。そのために起こった事件と言っても過言ではないのだから。「傷だらけの挽歌」という映画を思い出した。これも誘拐の物語で、ちょっと似ているかなあと思った。愉快された方が楽しい世界の場合もありえる。つまり、まるっきり違った世界に足を踏み入れるという事だ。実際の絡みの中ではいくらでも制約がある。特に若い頃(この映画の場合は15-歳)は常に多感で様々な事が目新しい。その中に入っていけない制約の元に兄の存在がある。どういういきさつか分からないが不良たちとの付き合いがある。しかも、商売をしている。自分の力で生きているという実感は大きいが、それに対する負荷も大きい。借金がその代表的なものだが、冒頭、親に借金を申込むため、久しぶりに家に帰ってくるという図が当然の状況としてある。そこに違う世界に憧れを持つ弟の存在がある。こういう状況は稀有かもしれない。つまり、借金をするという状況である。それが認められていない立場としているという段階、仲間割れが金絡みである事が、かなり重い。冒頭の指名手配ジョニーの親のインタビューから映画が始まる。テロップを用いる映像で説明的な場面が多い。特に(証人)の文字がかなり目に飛び込んで来る。予め予測される刑の証がある。誘拐の罪が無期懲役という重罪なのがひとつのネックとなっている。その事が必要以上の罪に対する怯えに繋がっていく。もう一つの見方として、さっきの仲間の意識の持ち方=序列である。つまり、従属する意識はどういう状況下で生まれていったかが過程としてあった。
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