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君たちはどう生きるかのhiraginoのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

今回の映画のタイトルは、10年前に風立ちぬを見たときに監督が見た人に問いかけていると感じたことそのものだった。
なので、それをもう少し深めてくれるのだろうかと思って観に行った。
結果、期待通りだった。
主人公が「石の積み木を託す」と大伯父から言われたとき、見ている人は宮﨑駿監督から直接「次は君たちの番だ」と言われたように感じたのではないだろうか。
主人公は厳しい現実へ帰る、でも向こう側の世界から持ってきたものは残る。
母は別の扉へ帰る。そこは彼女のいない世界だけれど、あなたの母になれたなんて素敵だと笑う彼女に悲壮感はない。
今回の映画に「悪意のある敵」はいなかった。戦争の描写から始まるけれど、恨む言葉は描かれない。一度は対立したアオサギもインコも友人だ。
とても夢がある映画で、監督本人しか全部は理解できないのかもしれないけど、見せてもらっている私も楽しかった。
そしてとにかく映像がこれでもかというくらい綺麗だった。音楽もとても良く合っていた。
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