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君たちはどう生きるかの創のネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

宣伝て別に要らないだな。と思った。

厳密には全ての宣伝活動広報活動が要らない訳でも無いと思うし、別に価値を感じないとも思わない。
でも宮崎駿レベルになると、そこにお金をかけない稼ぎ方があるんだな。ってすごく勉強になった。

劇場やパンフ製作会社や、想像もつかないいろんなところは大変だったと思うのだけど、
この手法はひとつの解でもあるのかもしれない。と、某中古車屋さんのニュースを横目に思う。


それはさておき、おばあちゃんオールスターを始め、ところどころに出てくるジブリ的なもの宮崎駿的なものをとても愛おしく思う。
ジブリで育ってきた私にとってもはや好きとか嫌いとか物語とかなんとかそういう線引きを超えてるんだな。って。

本当は初めて映画館で観た映画はとなりのトトロ(と、火垂るの墓)のプライドかけて、
心から良かったと言いたいし、心から良い作品だった!と言いたい。
でも今は公開初日にキャストすら分からない内に観れて良かった。に、留める。


メイちゃんをお腹に乗せてトォトォロォーーーーー!!と名乗るシーンで、
メイちゃんが食べられちゃうよ!!と、号泣したらしい私はもういない。

これをキキという子に届けて欲しいの。に、は?目の前にいるじゃん。と思った私はもうどこにもいない。

寂しいことだけど、悲しいことではない。

たぶんそういう感じの映画だった。

宮崎駿と同じ時代に生き、思春期に耳をすませば、もののけ姫を観れたことも、
記憶にないトトロも赤いスクリーン赤い照明に怯える遠因になった火垂るの墓も、
大人になって観返して好きになったおもひでぽろぽろも紅の豚もぽんぽこも
たまたま機会に恵まれてスクリーンで観れたナウシカもラピュタもなんならカリオストロだって
少し距離を置いて観るようになった千と千尋以降も、結局は私は宮崎駿がジブリが好き。

でも結局積み木を上手く積んでくれる人は見つからなかったんだろうか。
もう世界は崩壊するしかないんだろうか。
そこには少なからぬ悲しみを感じる。

もう少し落ち着いたらもう一度観に行こうと思う。
たくさんの面影との再会を楽しみに行こうと思う。
創