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劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬのsilentのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品は、特定の人にしか
刺さらないかも?
所謂『オタク』向け。
そうでは無い人に理解をして
もらうのは難しいかもしれない。

推す者と推される者、
「好きで応援しているつもりが
いつの間にか『推し』に推されている」
と感じるオタクと
「推される事で自分を認め、
推している人達に笑顔を届けよう」と
する推されている側は、ある意味
奇特な間柄。

目に見える形で言えば、
ファンクラブの入会、CDや
ライブチケットの購入、
ペンライトの数などだろうが、
それらだけでは推し量れないものが
私たちにはある。

えりぴよさんのやり方はさておき、
目には見えにくい思いが通い合い、
互いの存在を感じる事で心強くなり、
それが、それぞれの
明日への活力となるのだ。

また、
劇中で、くまささんも言っていたが
「節度を守れば推し方は自由」は
同意である。

今もしも、推しの事で
辛い気持ちになっている人達には
この映画を見て
「推しを推している」自分自身に
誇りを持ってほしいと思う。

そして、推しと推される側の
心温まるファンタジー要素が強め
ながら、『自担を上げて、他の
メンバーをsageる』という輩の
事も僅かながら描かれているのも
リアル感があって良い。
(特にSNSではこうした人間の
暴言には目に余るものがある)

キャストで言えば、
松村沙友理さん、
ジャンボたかおさんなど
ドラマ版でのお馴染みの人達で、
劇場版だからといって力み過ぎて
いない演技が逆に良かった。
また、かつてれおと同じグループ
にいた、めいぷる♡どーるのメイ、
こと喜多 乃愛さん。
「(れおに対して)
相変わらずのマウンティング!」
と思って見ていたけど、某国民的
アニメのあの人みたいに
「実は結構良い人」になっている
のは、ちょっと拍子抜け。
でも作中ではあるが、「格が違う」
とChamJamのメンバーが白旗を
上げてしまう程ダンスが抜群に
上手いのには驚いた。
今後の活躍も注目したい。

以上、
1人のオタクとしては満点な作品
ではあるが、先に述べたように、
オタクではない不特定多数の人には
響かないかもしれない、という
事で星を1つ減らした。

その一方で、本来は楽しく鑑賞しよう
としていたのにオープニングから
ウルウルで、時には嗚咽を漏らさない
よう必死になっていた、
などという事はここだけの秘密に
しておきたい(笑)
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