このレビューはネタバレを含みます
『ロマンス編』『プリンセス編』も
観た上で。
『ロマンス編』はダー子達が騙してる
ようで騙されていて、でも実はやっぱり
ダー子達がオサカナ達を騙していて、
という見事な伏線回収とカタルシスが
あった一方、あんなにはっきりとヒント
が出ていたのに全く気づかなかった氷姫
とパープルダイヤの正体が明らかに
なった時の痛快感が心地よかった
『プリンセス編』はダー子達と赤星の
騙し合いのように見えて、実は心優しき
プリンセスと彼女と血の繋がりのない
兄弟達それぞれの再生の物語であり、
ある意味、生きづらい今を生きる現代人
にエールを送ってくれているような、
そんなメッセージ性を感じさせられる
作品だったと思う。
今回の『英雄編』も期待値を高くして
観たのだが、互いに相手を出し抜く為に
巧妙にトラップを仕掛けあい、
張り巡らせた伏線を何とか回収した印象
ばかりが強い。
あまりにもテクニックに重きを置いただけ
で、観る者のカタルシスや感動を
与えるような、趣のある作品ではなかった
と思う。
「面白い」し、「キャストの演技も悪く
ない」だけに、勿体無いと思う。