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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのsilentのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

昨年、吹替版を観てきた。
この作品では、前作で主人公の
優秀な妹だったシュリがヒロインと
なった。

元々は、シュリの兄で
ブラックパンサーが主役の話。
しかし、ティ・チャラ役の
チャドウィック・ボーズマンが
亡くなった為、続編は無いだろうと
思っていたのだが…。

今作で跡を継いだシュリ。
本物の兄妹ではないが、作品を
通して、役者として
チャドウィック・ボーズマンさんを
慕っていたのではないだろうか?
ストーリーにおいても
ティ・チャラに対する敬意
チャドウィック・ボーズマンさん
への惜別の思いがそこかしかに
溢れていたようだった。

そんな場面やセリフ、キャストの
表情に私は強く共感した。
「まさかこんなに早く別れの時を
迎えるなんて」
「どれだけ辛い思いだっただろう」
あくまで私の主観でしかないが、
そう思うと涙がこぼれて
止まらなかった。

また、
はじめは、正直このシュリと
吹き替えの声が合っていない
のでは?と思ったが、
後半では殆ど気にならなくなって
いた。

シュリ役の人は、一部のファンから
『スロースターター』と呼ばれる。
本業のライブでもスタート時点では
緊張感を隠せない感じだが、
後半になるほど波に乗れるのである。

この作品でも、最後は
「シュリの吹き替えが彼女で
良かった」と思うほどに。

私が単にファンだから、という
訳ではない。
シュリの直向きさが、彼女の
キャラとシンクロしていくようで、
物語が進むにつれて、違和感が
無くなっていったのだ。

今後はどうなるか分からないが、
ブラックパンサーというヒーローを
これでお終い、とはしないでほしい。
ティ・チャラの姿はなくても
その志を引き継いだストーリーを
これからも見せてほしい、と
エンドロールを観ながら強く願った。
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