何となく空気で察してはいたけど、熱心なファンが楽しめる作品という印象だった。
元々のアニメの出来がいいというのもあるのだけど、映画ならではの要素が薄く通常のアニメ版とさほど差別化がされていないため、わざわざ選んで劇場で観る必要性が個人的にはあまり感じられなかったかなー。まして今深いメッセージ性や高いクオリティを誇るアニメ映画が多数ある状況なので...。
本作が志向しているのは家族が安心して観れる万人向け映画なのだから野暮なことを言うなという話かもしれないけど、多くの人を動員出来る作品なだけになんか勿体無い感があった。いや、つまんないわけじゃないしファミリーで楽しめる全うな映画ではあるのだけど...。
元々の「スパイファミリー」は普通にやってて幅広い層にウケてるので、こうも子供ウケを意図的に狙う必要があったのかちょっと疑問だ。アーニャは8割顔芸だし、下ネタも長すぎるし、家族は大事！を全面に出しすぎて却ってあざとく感じた。それ以外にもヨルの行動が性格と矛盾を感じたり(ロイドに貰った口紅の扱い)とか、全体的に乗れず鑑賞時間も長く感じてしまった。
しかし1つの映画に対して主題歌が2つ？3つ？もあるのは凄すぎる。作品の勢いを感じた。
