とりん

劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteのとりんのレビュー・感想・評価

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)
3.6
2024年22本目(映画館7本目)

ジャンプ+で連載、2022年からアニメが放送され、原作アニメともに大ヒットとなっている作品の初の劇場版。本作は原作にもないオリジナルストーリーとなっている。
原作を連載当初から読んでいて、他に読んでいたジャンプ+作品の中でも、年代や性別問わず万人受けしそうな内容で構成や面白さ的にもアニメにすればヒットするだろうなと思っていたが、見事に映画化までなった。

父はスパイ、母は殺し屋、娘は相手の考えてることが読める超能力者、愛犬は未来予知の能力を持ち、理由があり家族となった関係。お互いがその力や立場を隠して生活しており、それがバレないように各々が立ち振る舞い、ミッションなどをこなしていったりするのが本作の醍醐味。
アクションも豊富で、ハラハラしたシーンもあるし、冒険的な面やコミカルな要素も多いし、学園ものの側面も持ち合わせている。
元より結構なスケールな漫画でもあるので、劇場版だからといってそのスケール感が拡大とまでは感じなかったかな。

原作からツッコミどころはあるはあるけれど、映画版はさすがにそうはならないでしょとか、軍内部でそんなヘマや行動するのはさすがに引けるし、アクションシーンを盛り上げるために本編では出なさそうな人を超えた強敵だったり、う○ちネタを入れてきたのはさすがにやりすぎで品もない場面もあったかなぁ。
特にお互いがお互いの秘密をバラさないように生活してるのにさすがにこれは無理あるという展開や行動がかなり目立った。もちろん面白いのは面白い、一番引いてしまったう○ちネタもかなりコミカルに作られて、映像表現も過剰にまでしてさすがに吹き出しそうなくらいだったけど、SPY×FAMILYにそれは求めてない、そこまでは求めてないところだなぁと。
逆にこういうわかりやすいネタやアクション豊富にすることで、初心者にも入りやすく、小さい子から大人まで楽しめる内容になっているのは間違いない。
原作からわりと年齢層は広めだが、より万人ウケするように作られてるなと。大きいスクリーンで観るとそういうアクションシーンも映えるし。

ただやはり世界観崩すまではいかずとも設定的な部分はかなりギリギリなところまでいってるかな。
その部分は引っかかりつつも、出てこないだろうと思ってたメインどころのキャラクターは少しでもしっかり登場したり話に絡めたりと、ファンサービスも欠かさないのも良かったし、細かいところ置いておけば楽しかったと思える。
原作の深みは感じられなかったけど、娯楽アニメ作品としてはすごく良かったかな。
とりん

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