とりん

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 自由の代償 HDリマスターのとりんのレビュー・感想・評価

3.0
2024年18本目

ガンダムSEED DESTINYの総集編の完結編。
本作がTVアニメのSEEDシリーズの最後となる。
改めてこの作品を観ているとなんでこんな話になってしまったんだろうという部分は強い。
TVアニメ8話分で構成されているので、他と比べるとカットしている感覚はあまりなく、ストーリーの完結編としてしっかりと収束へと向かっている。
ただやはりSEEDを思うと蛇足感は否めない。DESTINY自体の話が再び戦火に包まれるのはわかるし、ストーリーとしてはそこまで悪くないはずなのだけれど、どうしても拗れてるように感じる。

戦争のあり方や産業として考えて裏で暗躍する姿など現実世界とも通ずる考えさせられる部分は多い。
ただわかりきってしまってる変な方向へと最終的に舵を切ってしまうのか。そして何よりそれをさらにややこしくしてしまうのがシンの存在。
DESTINYの主人公的な位置であるのに、最後の最後まで芯がブレブレでどれだけ周りに言われようとも自分の意思が弱く、ひとつの言葉に揺れたり、子どもじみた言動で叫んでるだけ。彼が一番戦況を狂わせている。
まだ他のキャラの方が立っているし、ダメダメなやつもそれなりに軸がしっかりしている。なのに彼が最重要な人物なのに全然成長しない。
DESTINYが駄作や蛇足と言われる最大の原因がやはりこのキャラクターにあるといっても過言ではないなと。
ひとつ前までまだ良かったのに最後の酷さはなかなか。
アスランのナレーション付きで物語を締めくくるのは良いと思う。自分達の戦いを続けていくと宣言したその先にどんな話を描くのか、映画による最新作を楽しみにしたい。
とりん

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