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スーパーマン II/冒険篇のK助のレビュー・感想・評価

スーパーマン II/冒険篇(1981年製作の映画)
4.2
自分が、初めて見たスーパーマンの映画作品。当時、劇場で観て、その娯楽作品としての出来の良さに興奮した記憶があります。今でも、僕の中ではスーパーマン最良の作品です。

前作『スーパーマン』の序盤で出て来たゾット将軍とその愛人アーサー、そして部下のノン。太陽の光を浴びてスーパーマンと同等の力を持った彼ら三人が、今回の敵となります。前作を作った時点で二部作として構想されていただけあって、ストーリーのつながり、劇中で発生する出来事、クラーク・ケントことスーパーマンとデイリー・プラネット社の記者ロイス・レインとの恋模様、そしてエンディング。全てが美しく、ひとつのまとまりとして成立しています。

同じ原作から派生し、ある意味リメイク版とも呼べる『マン・オブ・スティール』と比べると、特殊効果はモロわかり、ストーリーはコミック的、衣装もコミックそのまま、という点では劣るのかもしれません。が、“スーパーマン”という存在自体が荒唐無稽であり、空想の産物、マンガのキャラクターである以上、中途半端なリアリティの追求はむしろ蛇足。スパッと「コミック的キャラクター」だと納得して、その中で娯楽作品的な要素と作品的完成度を追求したこの『スーパーマン』&『スーパーマンⅡ/冒険篇』は、40年近く経った今でも鑑賞に耐え得るものに仕上がっています。
テレビ放送ではカットされがちですが、ラストのオチも快感。

途中降板した、前作の監督による『リチャード・ドナー カット版』も存在するらしいので、そのうち観てみたいなぁ、と思っています。
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