典型的な低予算パニック映画ですが、意外と普通な仕上がりでした。
オーストラリアのリバークルーズに参加した観光客とガイドが、ふとした事で巨大なワニに襲われて、というお話。
『マンイーター』というタイトルに反して、あんまり人は食われません。たとえ食われても、その場をハッキリとは描かないので、観ている側は微妙に欲求不満に陥ります。
しかし、一番印象に残るのは人食いワニではなく、ラダ・ミッチェル演じる観光ガイドの人間的クソさです(苦笑)。自分では何も決断出来ないし、対応も全くとれないくせに、あらゆる事に文句をつけて、いかにも私は責任感あふれる有能な女でござい、というポーズを取る。パニック映画のお約束で、身勝手な行動を取る人間が更に事態を悪化させたりするのですが、この観光ガイドの不快さには敵わない。
「こいつ、食われて死なないかな」
映画を観ていた時間の3/4は、観光ガイドの悲惨な死を願っている、という奇妙な体験をしましたよ。