ベニチオ・デル・トロは稀有な俳優の1人だ。プエルトリコ出身の彼は、イケメンだったり筋肉質だったりスリムだったりする訳ではない。でも、めちゃんこカッコ良いのだ。その眼差しからビームでも出ているのかと思う程に只ならぬ雰囲気と色気が漂う。

そんなベニチオ・デル・トロの魅力「は」存分に楽しめる作品。

アメリカ、メーン州のスカボロー。不動産会社で働く女性サマーが、売り出し中の豪邸で何者かに惨殺される。第一発見者はサマーの恋人であり、その不動産会社社長の息子ウィル（ジャスティン・ティンバーレイク）。市警のトム・ニコルズ（ベニチオ・デル・トロ）が捜査を進めると、他にも容疑者が捜査線上に浮かび上がり—— 。

前述の通り、ベニチオ・デル・トロが何せ渋いィィィ！！そしてお久し振りのアリシア・シルバーストーン。「バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲」（1997）以来だよ見るの！？トムの妻役と年齢相応の配役だけど、お顔は今でも若い頃の面影が。ジャスティン・ティンバーレイクも、すっかり役者業として板がついてきた。

…とキャスティングについてはそれなりに盛り上がるものの…。

容疑者が一旦捜査線上から消えた中盤での中弛みが残念。その中で伏線がちらほら見えるもののテンポが遅く、集中力は途切れがちに。終盤、事件の黒幕が判り始めてからは再びゾクゾクし始める。

どうやら監督のグラント・シンガーはサム・スミスやアリアナ・グランデのMVの演出を手掛けてきたそうで、彼にとっては長編映画デビュー作なんだとか。なるほど、色々とお察しします。

エンディングで、ボブ・ディランの「KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR」が流れて、沁みた。

うん、つまりはMV向きの監督さんだね。
120分以内に纏めてくれていたら、グッと面白くなりそうなだけに残念。

• #2023akirunaway

ベニチオ・デル・トロを愛でる映画でした。

2023年、NETFLIXオリジナル映画。

「ボーダーライン」や「ロープ」など、ベニチオ・デル・トロ出演作を多く観ているからだと思いますが、NETFLIXがしきりにオススメしてくるので視聴しました。

結論から言うと、イマイチだったかなぁと。

・長く、抑揚のない脚本 … 136分の映画で延々と暗い展開が続きますし、登場人物が多くて難解なストーリーなので集中して見続ける必要があります

・難解なストーリー … 伏線がとっちらかってる感じ。意味ありげなアイテムが結局意味ないとか、新たな証拠が出たけど意味がなかった、みたいなのが繰り返されるので、頭の中が混乱する上に長くなってるのでは
（リアルっちゃあ、リアルとも言えますが）

・独特なカメラアングル … たとえば多用される顔のどアップ。画面一杯のベニチオ・デル・トロの顔を観ていると眉毛がピクッと動くだけの演技とかあって凄いなとは思いますが、これだけ多用されるとちょっと・・

感想：
玉ねぎを剥いていって真相に行き着く、みたいなストーリーはリアルで良かったとも言えますが、淡々とした暗い雰囲気の映像が延々と続くので、ちょっと観ててしんどい作品でした。

個人的には、「ボーダーライン」ばりのハンドガンの扱い方や、黒のレザージャケット渋い！、とか思いつつベニチオ・デル・トロを眺めていたら最後まで行き着きましたが、そうじゃなかったら途中で止めていたかも。

タイトルは「レプタイル －蜥蜴－」。レプタイル（Reptile）は爬虫類、サブタイトルは蜥蜴（とかげ）ということで、血が通ってないってことなんですかね。確かに登場人物はみな感情が薄かったですが。

ということで、レプタイルな映画だったということで、以上です。


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2023年 Mark!した映画：279本
うち、4以上を付けたのは31本 → プロフィールに書きました

不動産業の女性が惨殺され、殺人課刑事トム（ベニチオ・デル・トロ）が彼女の恋人ウィル（ジャスティン・ティンバーレイク）や元夫サム（カール・グルスマン）を疑い、捜査を進めるが、事件には大きな陰謀が隠されていた。

なかなかいい雰囲気で幕を開けるサスペンス作品。
複雑な人間関係が多層的な犯罪劇を生み出した「チャイナタウン」や「LAコンフィデンシャル」のような面白さを期待したけど、それはなかったなー。
証拠があっさり手に入ったり、悪党は単純だったりと、物足りなさが残ってしまった。

大好きなベニチオ・デル・トロ演じるトムは、仕事中にキッチンの蛇口を検索したり、高級車を欲しがったりと、隙のある魅力的なキャラクターだったけど、デル・トロのダークな魅力とはズレてた気がする。
久々のアリシア・シルヴァーストーンが美しくも逞しくて印象的だった。

全体的に、惜しいなーって感じ。