シノミー

四十四にして死屍死すのシノミーのレビュー・感想・評価

四十四にして死屍死す(2023年製作の映画)
3.7
部屋の前に突如現れた全裸死体。
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妻と娘、義母と暮らすミンは、妻と引越しを考えていたが、金銭的に厳しく、住んでいるマンションを担保に物件を考えていたが義母からの反対もあった。
そんなある日、部屋の前に全裸死体があるのも目撃してしまう。
物件の下落を恐れた家族はその死体を隣の部屋の前に移動させようと考えるが…

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香港のブラックコメディ。去年のアジアン映画祭の代表作です。

死体をどう隠すのか。
色んな人が登場するけど、誰しも同じく通報せずに隠すという常軌を逸した結論を出した。

メッセージテーマとしては、時に人間は訳がわからない選択をする。多くの人間がそうしているからという理由で同じことをやる。

それがおかしなベクトルに作用しているからコメディとして成立していた。ただ死体が対象だからブラックコメディです。

コメディだけど、その中で親子愛があったり、夫婦愛があったり、光るものがあったように思う。

その匙加減が絶妙だった。
ワンシチュエーションだから、視覚的に飽きがくるかもしれないけど、割とやり取りが楽しいのでそこまで退屈ではなかった。

みんなそれぞれの不満を抱えて生きているんだなぁ。
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